４ ページ45
アトラ達と別れてから玲亜達は服屋で買い物をしていた。
買い物が終わり、店から出ると三日月とフミタンは何かを話していたようだったが、今の玲亜の耳には何も入ってこなかった。
その後、一行は定時連絡のためホテルに向かい、三日月がオルガに定時連絡を入れた。
｢大丈夫ですか？｣
｢え？｣
｢顔色が悪いようでしたけど｣
｢大丈夫。心配掛けてごめんね｣
玲亜が心配なのかクーデリアはずっと玲亜の顔を覗き込んで声を掛けていた。
しかしその後、クーデリアの視線は急ぎ気味にやってきた三日月の方に動いた。
｢ビスケットとアトラが捕まった｣
｢お待ち下さい、お嬢様！｣
三日月の報告を聞くや否や、クーデリアは2人のことを助けに行こうとホテルを出ようとしたが、すぐに三日月とフミタンに止められた。
｢オルガ達が迎えに来るまで３人は隠れてて｣
｢三日月は？｣
｢玲亜、2人のことは頼んだよ｣
｢分かった｣
オルガたちとは違うコロニーに来ているため、オルガたちもすぐには救出にはやってこれない筈だ。
三日月がホテルから出ていくのを確認すると3人はすぐにホテルの部屋へと戻った。
｢どこ行くつもり？｣
｢私が本物だと名乗り出れば｣
｢いけませんお嬢様。今となってはその方が危険かもしれません｣
それでもクーデリアはアトラたちのことを救出しに行こうと外へ出ようとして、2人の隙を見て逃げようとまでしていた。
｢私は大切な家族やフミタンを裏切りたくはないんです！」
｢お嬢様はあの頃から何も変わってはいませんね。その真っ直ぐな瞳が私はずっと嫌いでした｣
｢フミタン？｣
｢何も知らないが故に希望を抱ける。だから現実をしって濁ってしまえばいいと思っていたのに……｣
普段口数の少ないフミタンが突然饒舌に語り始めたのでクーデリアと玲亜は戸惑った。
そして玲亜にはこれが今までの懺悔に聞こえたのだ。
｢貴方まさか……｣
｢ですが、変わったのは私の方でしたね。変わらなければこのような思いを抱かずに済んだのに。どんな行為にも責任はつきまとうものなのですね｣
｢お願い、分かるように言って！｣
｢下がって｣
玲亜はフミタンに近づこうとするクーデリアを自分の腕で制した。
長年戦士として動いていた玲亜の勘がそうさせた。
そしてその勘はピタリと当たる。
｢一度お目にかかりたいと思っていましたよ。クーデリア・藍那・バーンスタイン｣
玲亜達の目の前には仮面を付けた怪しげな男が現れたのだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 60人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
咲理 - カオリさん» コメントありがとうございます！作者の咲理です。今、更新に使っていたパソコンが壊れてしまい、更新できませんが必ず復活しますので応援よろしくお願いします！ (2017年3月20日 14時) (
レス) id: 4ad5d78520 (このIDを非表示/違反報告)
カオリ - オルフェンズが大好きな高校一年生です。次の作品がよみたいです。 (2017年3月7日 13時) (レス) id: 6756fb5e0f (このIDを非表示/違反報告)
咲理(プロフ) - 紫恩さん» (人''▽｀)ありがとう☆更新も頑張る！ (2016年5月20日 18時) (レス) id: 91c3914dfa (このIDを非表示/違反報告)
紫恩 - お互い頑張ろうね！ (2016年5月18日 21時) (レス) id: aaa53fac67 (このIDを非表示/違反報告)
咲理(プロフ) - 紫恩さん» もうすぐテスト範囲発表だから頑張らないと…Σ(ﾟдﾟlll)ｶﾞｰﾝ (2016年5月16日 17時) (レス) id: 91c3914dfa (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：咲理 | 作成日時：2016年3月24日 14時
