現実逃避中少女と情緒不安定少女１ ページ42
｢げっ、もうこんな時間……｣
見ていた夢は覚えていないが、なんだか悪い夢だった気がする。
そのせいなのか玲亜はいつもより２時間も遅れて起きた。
｢あ！玲良のこと忘れてた｣
玲亜は急いで玲良の方を振り向くと、玲良はベッド中ですやすやと気持ち良さそうに寝ていた。
(そうだよね、ついさっきまで一応見てたし)
実のところ玲亜は今日はたったの３時間しか寝ていないのである。
いつもより２時間遅く起きたといっても睡眠時間は通常の半分以下だった。
｢何にもする気になれない｣
こんな気分は一体いつぶりだろうか。
玲亜はなんとか重たい体を起こして食堂に向かった。
｢あれ、玲亜今日起きるの遅いね｣
｢うん、まぁね。ごめん、ちょっとだけご飯食べたいんだけどいい？｣
｢今準備してくるね｣
アトラは玲亜の分のご飯を取っておいてくれたらしく、玲亜の要望通りいつもより量を減らしたものを出してくれた。
食欲は普段よりもないにしろ、全く無いわけではないらしくすぐに食べ終わった。
それから食堂を後にして自分の部屋に戻ろうとすると、いつも鉄華団の団員が使っているトレーニングルームが見えた。
どこかの脳筋と違って体を動かせば解決するとは思ってはいないが、何もしないのも時間の無駄なような気がした。
結局、玲亜はトレーニングルームに向かった。
｢最悪……｣
だがタイミングは最悪だった。
今一番会いたくない相手の三日月とばったり遭遇してしまった。
｢おはよう｣
｢…………｣
おはようと返せばいいことは分かっているのにいつもどんなトーンで言っていたのかすらも思い出せず、玲亜は無視を決め込んだ。
｢何かあったの？体大丈夫？｣
｢あんたに何でも話さないといけないの？｣
玲亜はいらついた。
三日月にではなく、こんな子供のような態度しかとれない自分にだ。
｢ごめん、私もう行く｣
玲亜は５分もしないうちにトレーニングルームから出ていった。
｢あらら、玲亜さん倦怠期ってやつですか？｣
どうやら今のやり取りを見ていたらしいシノは2人のただの痴話喧嘩だと思い、玲亜のことを下衆な笑いと共にからかってきたのだ。
バシッ！！
｢グヘェ！｣
玲亜も一度は怒りを収めようとは思ったものの、結局抑えきれずにシノを殴り飛ばした。
そうして玲亜また幼稚な自分に心底腹が立った。
もうこの葛藤でどうにかなってしまいそうだった。
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咲理 - カオリさん» コメントありがとうございます！作者の咲理です。今、更新に使っていたパソコンが壊れてしまい、更新できませんが必ず復活しますので応援よろしくお願いします！ (2017年3月20日 14時) (
レス) id: 4ad5d78520 (このIDを非表示/違反報告)
カオリ - オルフェンズが大好きな高校一年生です。次の作品がよみたいです。 (2017年3月7日 13時) (レス) id: 6756fb5e0f (このIDを非表示/違反報告)
咲理(プロフ) - 紫恩さん» (人''▽｀)ありがとう☆更新も頑張る！ (2016年5月20日 18時) (レス) id: 91c3914dfa (このIDを非表示/違反報告)
紫恩 - お互い頑張ろうね！ (2016年5月18日 21時) (レス) id: aaa53fac67 (このIDを非表示/違反報告)
咲理(プロフ) - 紫恩さん» もうすぐテスト範囲発表だから頑張らないと…Σ(ﾟдﾟlll)ｶﾞｰﾝ (2016年5月16日 17時) (レス) id: 91c3914dfa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲理 | 作成日時：2016年3月24日 14時
