4話 ページ6
Aを車にのせたあとシュウは先程の会場に戻っていた。徐々に会場に近づくにつれて弟たちであろう騒がしい音が聞こえてくる。扉を開けると目の前が血の海になっていた。その原因を作り出している兄弟達から少し視線をずらしてみると、逃げ遅れたのだろう自分の姉と結婚するはずだった男とカールハインツが話していた。いや、男の方は呆然としていて話を聞いているのかどうかもわからない。しかし興味が湧いたので、その二人に近づくと鮮明に会話がきこえた。
カールハインツ「うちの娘は、何故ここにいたのかね」
男「連れてきた。それぐらい貴様も知っているはずだが？」
カールハインツ「すまない、質問を変えよう。Aは、何回ここに来ている」
シュウ「!?...おい、それはどういうことだ」
カールハインツ「おや、シュウどうしたんだい？」
シュウ「お前じゃない。俺はこいつに用がある。さっきの質問に答えろ！」
いつも無気力なシュウがAが関係することだけは凄かったが此処まで声を荒げることははじめて聞いた。余程珍しいのか他の兄弟もこちらの様子をうかがっている。
男「に、2回だ」
男はシュウを怯えたように見た。
シュウ「2回...。姉さんは、行方不明になってからずっとここにいたんじゃないのか？それに2回ということは、1度は魔界に戻っているはず。それなら気配ぐらいは、感じられた。なのに姉さんが行方不明になってから1度も感じた事はない」
男「確かに初め貴様らから誘拐したのは私達だが、天界へ行く途中で彼女は逃げ出した。その時彼女は人間界に身をかくした。それをようやく見つけてこの塔の中に閉じ込めたんだ」
カールハインツ「ということは、Aは一時的に誰にも護衛すらされずに生きていたということか」
カールハインツは心底呆れたようにまた、微かな憤りを露にしていた。
男「っ、も、もういいだろ」
男が逃げようと背を向けたところ、丁度目の前にシュウがいて
ドガッ))
鈍い音がした。
男「な、何するん...ひぃぃ」
男は殴られたのでやり返そうとシュウを見たとき、彼はこの世のものとは思えない冷酷な目をして男をみていた。
シュウ「もう、お前に用なんてない｡」
シュウがそう言ったとき、男の首が一瞬にしてとんだ。この日の夜、聖なる場所は辺り一面死体で多い尽くされていた。彼らは死体などまるで無いようにその場から立ち去った。一人の愛しき少女を思い浮かべながらそして、幼い頃に止まった彼女との時計を進めるために。
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SM - 続き、楽しみにしてます！ (2020年4月3日 21時) (
レス) id: b6be28c7e2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりか(プロフ) - 続きがとても気になります！！更新待ってます！！ (2020年3月7日 13時) (レス) id: 1647bd3009 (このIDを非表示/違反報告)
Miyuyu(プロフ) - 続きがとっても気になります！お話とってもドキドキします(*ﾟ∀ﾟ) (2017年9月16日 1時) (レス) id: 61fdf5dd03 (このIDを非表示/違反報告)
リン(プロフ) - シロップさん» ありがとうございます！最近更新を再開し始めたばかりなので、自信がなかったのですが、これから頑張って行きますね！！ (2016年3月30日 11時) (レス) id: faa4c428c6 (このIDを非表示/違反報告)
シロップ - このお話、とってもおもしろいです(>ε<*) 続き楽しみにしてます！！ 更新がんばってください(ノ＞＜)ノ 応援してます♪♪ (2016年3月30日 10時) (携帯から) (レス) id: b8ca215e76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リン | 作成日時：2014年11月8日 19時
