21話 ページ23
Aside
「カナトの部屋は何処だったかしら?」
ここに来てから少し経っているとはいえ、屋敷が大きくて何処に何の部屋があるかはまだ覚えきれないわね。
「あら?右だったかしら?それとも左だったかしら?」
見事にT字に分かれているところまで来てしまった。そもそもこの道で合ってたかしら?あぁ、このままではあの子達が学校に間に合わなくなってしまう…。
「けれど、このまま戻るわけにはいかないわ。レイジに部屋のことを聞いておくべきだったわね…」
勘に任せて右に行きましょうか。そう思って角を曲がろうとした時、
カナト「姉様?どうかしたんですか?」
振り返ると、学校の用意はもう終わったであろうカナトが立っていた。
「カナト!それが…カナトを起こそうと思ったんだけど、まだこの屋敷の事を覚えきれていなくて…。ごめんなさい」
このままでは遅刻してしまう所だっただろう。怒られてしまうのは仕方ない。そう思って身構えていると、
カナト「大丈夫ですよ姉様。しばらく此処に住めば、部屋の場所なんて慣れます。それに、学校の時間までにはまだ間に合いますし」
「けれど、レイジがもう車の手配を…」
カナト「ふふ、それは多分照れ隠しでしょう。まだ1時間位は余裕があります。」
ふぅ、良かったわ。それなら…あら?そういえば...
「私、スバルとライトにレイジが車の手配をしてるから、用意するように言っちゃったわ!あの子達もう下で待っているかもしれない!」
カナト「姉様なら、許してもらえますよ。姉様限定ですが」
「許して貰えるなら嬉しいわ。」
カナト「そういえば、今日は姉様が起こしてくれる日何ですね。」
「えぇ。少し早めに起きてしまったから。あ、そういえばカナト。アヤトとシュウの部屋を教えて頂戴」
カナト「いいですよ。ここから右に行くとアヤトの部屋。アヤトの部屋から真っ直ぐ行くとシュウの部屋になります」
「ありがとう。それじゃあカナトも下に行って車を待ってなさい」
カナト「分かりました姉様」
そう言って、カナトと私は互いに背を向けそれぞれの目的の場所へ歩き出した。
…私何かを忘れているような?
あ!そういえば!!
そう思って急いで振り返り、カナトの名前を呼びながら走り寄る。
カナト「ね、姉様!走ると危な「カナト!」...どうかしたんですか?」
「言い忘れたことがあって…。ふふっ、今日は早起きできて偉かったわね」
そう言って頭をなでた後、アヤトを起こしにカナトに背を向けた。
145人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「愛され」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
SM - 続き、楽しみにしてます! (2020年4月3日 21時) (レス) id: b6be28c7e2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりか(プロフ) - 続きがとても気になります!!更新待ってます!! (2020年3月7日 13時) (レス) id: 1647bd3009 (このIDを非表示/違反報告)
Miyuyu(プロフ) - 続きがとっても気になります!お話とってもドキドキします(*゚∀゚) (2017年9月16日 1時) (レス) id: 61fdf5dd03 (このIDを非表示/違反報告)
リン(プロフ) - シロップさん» ありがとうございます!最近更新を再開し始めたばかりなので、自信がなかったのですが、これから頑張って行きますね!! (2016年3月30日 11時) (レス) id: faa4c428c6 (このIDを非表示/違反報告)
シロップ - このお話、とってもおもしろいです(>ε<*) 続き楽しみにしてます!! 更新がんばってください(ノ><)ノ 応援してます♪♪ (2016年3月30日 10時) (携帯から) (レス) id: b8ca215e76 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:リン | 作成日時:2014年11月8日 19時