【ハイキュー】バレーボールは好きだけど・・・3

第98話 ページ16

(貴方side)



「にしても、研磨が迷子か……懐かしいな」


「そうか？」


毎回遠征に行ったら研磨は迷子になってるぞ、と言うクロ


毎回、なのか……
それはお疲れ様です


クロは研磨の幼なじみだから探す時は頼りにされてるんだろうな

昔も、研磨を見つけてるのはクロだったし



「昔、小学2年のころ研磨が迷子になっちゃって、2人で手分けして探したよね。覚えてない？」


「……あー、Aが東京見てみたい！って言うから俺と研磨で近くの公園とか見て回ったやつか」


「そうそう！気がついたら研磨が居なくなってて夕方まで探してたらお母さんに怒られたやつ」



あの頃は、クロとはあんまり話したことがなくて、研磨が居なくなった時泣きそうになったんだよな

研磨はいなくなるし、私は泣きそうだしでクロすっごくあわあわしてたっけ


「結局、研磨は近くの公園のベンチで持ってきてたゲーム機で遊んでたし」


「そういや、その後、なんかなかったか？」

「！……なんか、って？」


ビクリッと肩がはねる

チラリとクロを見るが、バレていないらしく思い出そうと考えている


「なんかあった気がすんだけどなぁ……何だったかな……」


できれば、話の流れを変えたい

そして一生思い出さないでほしい。
あれは少し恥ずかしい思い出だ


その時、クロのスマホからピロンｯと通知音が鳴った

クロはまだ思い出そうとしているらしく考えている


「クロ、スマホ鳴ってる」


教えると、クロは両手に持っていた荷物を片手で持ちポケットからスマホを取り出した


「ここ、どこだ？」

「見せて」


見ると、どうやら研磨からだったらしく研磨が今いる場所の写真が送られてきた


「この場所なら、ここから5分ぐらい歩いた所にあるよ」


私にとっても、この道は寮へ帰る途中の道だから丁度いい


「さすがA」


「でも、私もここら辺に住んでるわけじゃないから詳しいことはわかんないよ？」


そう言うと、ぽんぽんと頭を撫でられた


「ま、行って見ればわかるだろ」


また歩き出した

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