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さくっと予定が決まり、仕事は明日から行くことに決めてAはシャワーを浴びた。


髪を乾かすと化粧はせずに化粧水を塗って整えるだけにした。


お気に入りの黒いタイトワンピースに着替える。


髪は下ろしたまま緩く巻いて、カバンを肩に掛けると1度水槽を振り返ると部屋を出た。


バーに向かう途中、何度か男に声を掛けられたが口を利くつもりはないと


淡く微笑み掛けてやると恥ずかしそうな顔をしてAの前から消えて行った。




カラン♫




ドアを開けるといつものベルが鳴った。


Aは店内に入るとカウンターにすでに波音が座っていた。




「こんばんは、Aさん。」



「マスター、こんばんは。」



「Aー、急にごめんね!!」



「全然大丈夫だよー。
 数日サボってたから丁度良かった。」



「ホント??ならいいんだけどさ。」




波音の隣に座るとマスターがおしぼりを渡した。




「波音ちゃんととこの時間に
 飲むのってお店以外だと新鮮だよねー。」



「だからマスターのトコってなって
 よっしゃってカンジだったよ!!」




波音は手を叩いて笑った。




「波音さんもいつもお忙しそうなので
 顔を見るのは久しぶりですよね。」



「ホントにー。あたしももっと
 マスターに癒やされたいんですけどね。
 オーナーとも仕事のこと相談してる
 んですけど中々話も進まなくて…」



「波音さん程にお店を愛してくれている方を
 どうするというのは非常に難しい話ですよ。
 これからも話し合いを続けるべきかと。」



「歳的にそろそろ嬢でいるのは
 どうなのかなーって思ってるんですけどね。」



「波音ちゃんステップアップするの??
 No.1の次はクラブママとか??」



「んー…オーナーがもう1つお店出そうかって
 話だからそこで店長みたいな立ち位置が
 いいかなって思ってるんだけどね。」



「波音ちゃん面倒見いいからなー!!
 それすごく上手く行きそうだよね。」




マスターに出されたビールのグラスを波音に向けたAは笑った。


波音も笑い返すとグラスをコツンと当てて乾杯した。




「まぁここでも長女気質が役に立つかもね。」



「それもいいと思うな。波音ちゃんが
 お店やるならわたしも協力するしねー!!」



「それはかなり心強い。」




波音と笑い合ったAは店内を見渡してマスターに向き直った。




「…今日は空いてるカンジですかね??」




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YUMi(プロフ) - ゆんこさん» ゆんこさん、新作見てもらえて嬉しいです!!期待に添えるように頑張ります(⁠◔⁠‿⁠◔⁠)性格悪めは書いてて楽しいです笑 (2022年11月13日 16時) (レス) @page4 id: 85b1561d95 (このIDを非表示/違反報告)
ゆんこ - 新作待ってました!性格悪い夢主ちゃんいいですね!!これから楽しみにしてます!無理をなさらず頑張ってください!! (2022年11月12日 22時) (レス) @page2 id: 8a5959758c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:YUMi | 作成日時:2022年11月12日 18時

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