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「…竜胆くん、もししんどくなったら
 いつでもわたしから離れてね。」



「…なんで??俺がAといたくて
 こうしてんだからそれでいんじゃね。」




何でもないことのようにそう言ってにかっと笑う竜胆をAは抱き締めた。




「…ホントにクズだね、わたし。」



「まぁ、俺もまともじゃねぇからさ。」




Aは少し安心したように笑った。


運ばれてきたモーニングを食べて、身支度を整えると竜胆はAをマンションに送り帰って行った。




「竜胆くんいい人だなぁ…なんであんなに
 いい人なのにわたしは選べないんだろ。」




水槽の前にぺたんと座ると、ほんの少しだけ悲しそうに呟いた。




「…今日は午前中雨、か。」




スマホで天気を確認したAはクローゼットの中を探して着替えた。


いつもならこれから眠りにつく時間だが、ナチュラルに化粧をすると髪を梳かした。


上下真っ黒のスーツと黒いストッキングに身を包み、普段は人好きするような笑みを浮かべている整った顔からすっかり表情が削ぎ落とされた。


しとしとと静かな雨が降り出す中、Aは傘を差してマンションを出掛けた。




竜胆はAを送ったあと波音と連絡を取り、カフェで待ち合わせをしていた。




「…降って来ちまったな。」



「おはよう、竜胆くん。」



「はよー。悪ぃな、仕事終わりに。」



「全然大丈夫だよ。
 どうせ家帰って寝るだけだし。何かあった??」




竜胆は席に案内されると波音にメニューを渡して、注文を決めさせると一緒にコーヒーを頼んだ。




「Aと兄貴が昨日エンカウントしたんだよ。」



「あー、そういう。お兄さんどうだった??」



「…ヤバいな。あれはかなり気に入ったと思う。」




竜胆はバーでの話からホテルに行ってからの話とさっき寝起きでぼんやり聞いたAの独り言の話を波音に聞かせた。


波音は口元を引き攣りながら笑った。




「…お兄さんて、寝取られ的な性癖ないよね??」



「…ないな。
 むしろ大分機嫌悪くして帰ってったし。」



「スイッチ入った感じだよねぇ…
 Aが1番敬遠したがるタイプだよ。」



「敬遠??」



「あのコは人生経験豊富だから最初の印象で
 あんまりハズレなく人を見るの。


 それで、人間関係において愛が1番醜い
 感情だから自分の中から排除してるの。
 執着を生まない友愛だけは別枠なんだけど。」



「…へぇ。」




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YUMi(プロフ) - ゆんこさん» ゆんこさん、新作見てもらえて嬉しいです!!期待に添えるように頑張ります(⁠◔⁠‿⁠◔⁠)性格悪めは書いてて楽しいです笑 (2022年11月13日 16時) (レス) @page4 id: 85b1561d95 (このIDを非表示/違反報告)
ゆんこ - 新作待ってました!性格悪い夢主ちゃんいいですね!!これから楽しみにしてます!無理をなさらず頑張ってください!! (2022年11月12日 22時) (レス) @page2 id: 8a5959758c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:YUMi | 作成日時:2022年11月12日 18時

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