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「俺もそれでいいと思ってたんだけど、
 Aが真ちゃんにお洒落させたいって
 言うから乗っかってみた。」


「真はつなぎしか着ねぇかんな。
 いい男なのに勿体ねぇんだよ。」


「慶三くんもそう思うでしょ??あとで真ちゃんに
 ファッションショーしてもらおうよ!!」


「いいねぇ、それ。酒が進んじまうな。」



話しているうちに佐野家に着く。

万次郎とエマが外で待っていてくれた。



「そこに車入る??」


「おう、ワカちょっと後ろ見とけよ。」


「はいはい。」



若狭の誘導で車を停めると荷物を持って降りる。



「Aちゃん!!」


「エマちゃん、久しぶり!!
 また可愛くなったねぇ。」



ぎゅっと抱き着くエマの頭を撫でる。



「この間のからあげ、マイキーも真にぃも
 おいしいって言ってて、今日それ作りたいの!!
 教えてくれる??」


「もちろん。他には何作るの??」


「マイキーがオムライスがいいって言うから…」


「うんうん。
 じゃあそれに合うおかず考えよっか。」



頬を染めてAの手を引くエマ。

その様子に慶三は表情を緩める。



「Aはどこ行っても人気者だな、ワカ。」


「当然だろ。俺の最後の女なんだから。」



何てことないようにそう言う若狭に
ほんの少しだけ眉を下げた。



「…そうだな。」


「万次郎、真ちゃんは??」


「昼飯食ってたらチャリの修理
 頼まれてまだ店じゃね??」


「チャリかよ。真ちゃんお人好しすぎ。」


「ワカ、真一郎迎え行こうぜ!!」


「バイクねぇけど??」


「どうせエマたち今から料理
 作るんなら俺らヒマじゃん。」


「それもそうだな。」



玄関先で話していると
先に中に入ったAが顔を出す。



「ごめん、ちょっと待っててもらっていい??」


「どうした??」


「今作ろうと思った料理で少し足りないのが
 あって…買物お願いしたいんだ!!」


「それなら俺が車出して2人送りながら
 買物して帰って来ればいいな。」


「そうしてくれると助かる!!」



Aはメモにスラスラと必要なものを書いていく。



「まだ時間あるし、ケーキも焼けるかな。
 エマちゃん何のケーキがいい??」


「誕生日だからショートケーキがいいなぁ。」


「そうだね。…よし、これで大丈夫。
 慶三くん、これでわかる??」



書いたメモを慶三に見せながらそう聞く。



「母ちゃんに頼まれるよりずっとわかりやすいわ。
 んじゃ、行くぞ。」



停めた車に乗り込む3人を見送る。




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作者名:YUMi | 作成日時:2023年12月12日 16時

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