検索窓
今日:2 hit、昨日:9 hit、合計:25,839 hit

35 ページ36

·



「わたしは3年間、
 海外色んな所を周りながらずっと考えてた。


 3年前の万次郎のプロポーズ


 すっごく嬉しかったのに素直に受け入れて
 隣にいられないって感じた理由を。


 わたしの中で大切の種類が
 いつからか変わっちゃったから。


 万次郎を変わらず好きでいたと思ってたのに
 その好きは男の人に対する好きから
 仲間に対する好きになってた。


 万次郎にこれからもずっと俺の側にいて
 そう言われた後、会いに行った人がいるの。


 顔見た時にストンて胸に落ちた。
 あぁ、この人なんだなって。


 でもその時に時間が必要だと思って
 何も言わないでここを離れた。」



「…そうだったのか。」



「無鉄砲に見えたかもしれないけど
 たくさんいい経験が出来たよ。」



「Aはソイツと
 一緒になるつもりなんだな??」



「今でもわたしのこと変わらずに
 好きでいてくれるなら、そうしたい。」



「…もし今は違かったら??」



「今度はわたしが追いかけて振り向かせる番。


 だって万次郎に恋してたわたしを
 ずっと思って、いつもわたしのこと
 甘やかしてくれた優しい人だもん。
 それくらいしなきゃね。」



「ははっ。
 Aにそんな熱烈に
 追い掛けられたら堪んねぇわな。


 ソイツとはいつ会うの??」



「明日突撃しに行こうと思ってる。」



「頑張れよ。
 ソイツと上手く行ったら
 いつでも連れて来いよな。


 酒飲んでお祝いしなきゃな。」



「うん。ありがとう、お兄ちゃん。
 あともう1つ、これからのこと話すね。」



「あぁ。」



「わたし将来何やるとか一切話さなくて
 バイトばっかりしてたからお兄ちゃん


 心配してたと思うんだけど
 やっと目処が付いたから報告します。


 渋谷駅の近くにあるテナント兼住居の
 2階建て物件を昨日契約してきたの。」



「テナント??」



「そう。
 2階に住んで1階で飲み屋をやろうかなって。


 楽器置いたりして小洒落た
 雰囲気のお店にしようかなって。」



「…なるほどな。いつから考えてた??」



「初めてあの建物見た時から!!
 中1くらいだったかな。


 前のオーナーさんはおじいちゃんで
 すごい素敵なお店だなって思って。」




聡はそれを聞いてようやく
今までのAの行動が結びついた。


楽器屋で働いたのは歌や弾き方を覚えるため。


海鮮居酒屋で働いたのは技術はもちろん
調理師免許や食品取扱い系の資格を取るため。




·

36→←34



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.9/10 (15 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
79人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:YUMi | 作成日時:2022年7月23日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。