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「…いくつになってもダメだなぁ、俺は。
真一郎くんみたいに格好良くなれねぇし
武道みたいに強くもなれねぇ…
Aはいつだって最後にはちゃんと
自分で選んでここまで生きてきたのになぁ…
ホントはさ、Aが誰かと結婚して幸せそうに
笑っててくれりゃそれだけで良かったのに…
全部俺が邪魔してたんだ。」
「Aちゃんはそんなこと1つも思ってない。
怒るよ、聡くん。」
香菜はその優しげな顔に不愉快そうな表情を
浮かべて聡を睨みつけた。
「…悪ぃ。でも、また会えるんだな。
Aはここに帰ってきてくれるよな??」
「もちろんです!!
人のことこんなに愛せるAちゃんが
聡さんと香菜さんの元に
帰って来ないわけないじゃないですか!!」
「…ありがとな、武道。
わざわざ話聞きにくれたんだろ??
Aが言ってたよ。
タケミっちはわたしたちのヒーローだって。」
「Aちゃんが…??」
「もうダメかもって思った時に
武道のその強い目を思い出すと無性に
心強くなって何とか出来そうな気になるって。
何回だって乗り越えられるような
気分にしてくれるってさ。
きっと万次郎を開放したのもお前だよ。
ホントに武道は真一郎くんとそっくりだわ。」
その言葉は酷く優しくて武道は泣きそうになった。
「Aちゃんが帰って来たら盛大に
おかえりパーティーしましょうね!!」
「おう!!」
聡が笑ったのを見て武道は立ち上がり
お邪魔しましたと挨拶をしてアパートを出た。
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作者名：YUMi | 作成日時：2022年7月23日 12時
