First love. ( Takahiro Hamada ) 2

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夢であって欲しいと思った









白雪姫のラストシーン









ー…望が本当に、キスしてくるなんて









理解ができなくて、された後もぼーっとしちゃって









でも途中で我に返ってなんとか劇を終えられた、けれど









「望っ…」









舞台袖にはけた後話しかけても無視されちゃって









そのままカーテンコール、片付けや着替えって色々やらなきゃいけなかったんだ









「ねえ、望っ！待ってってば！」









着替えと片付けも終わった後、体育館の外れの廊下でようやく見つけた望









「ねえっ…待ってよ！









望ってば！」









呼び止めても歩くのを止めてくれなくて、その腕を引っ張って引き止めた









望「…なに？」









あ「な、何って…









さっきの、どうして…」









望の目が怖かった









いつもみたいに優しく笑ってなんかくれない









冷たくて、目も合わせられなかった









望「…ダメやった？キスしたら」









あ「…いやそうじゃなくて…








だってそうゆうことは好きな人とするもので「だって好きやもん」









あ「…え…？」









望「…オレはお前が好き









だからキスした、それだけや」









望「…もうしんどいねん









姉貴の彼氏に恋するお前を









黙って見てるのがしんどいねん！」









時間が止まったみたいだった









初めて聞いた望の気持ちに、呼吸の仕方を忘れるくらい









望「…だいたいなんでまだ好きなんよ









もう姉貴と結婚するねんぞ？」









あ「…わ、かってるよ、そんなの」









望「やったらさっさと諦めろよ！









どうせ叶わへんねんぞ！？









お前があいつに一喜一憂してるとこなんか見たくないねんこっちは！」









望の言葉のひとつひとつが









矢みたいになって心にどんどん刺さってきた









あ「…望には、









関係、ないよ…」









望「もう諦めろよ！









好きでいても無駄やって！」









やめて









聞きたくなんかない









あ「…あたしの気持ちなんか、









望には、わかんないよっー…！！！」









叫ぶようにそう言ったあたし









勢いのまま、その場を飛び出していた

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