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警察署の廊下を歩いていると、窓の向こうには綺麗な三日月が輝いていた。
「綺麗だな......」
月では、ウサギが餅をついている。
まぁ、ウサギが月に行けるはずないよな。
「ありゃ......」
鑑識の部屋へ着くと、数人しかいなかった。
でも、お目当ての人物はいた。
欠伸をしながら、写真を見ている。
「ニノ」
和「おぉ、翔ちゃん。いらっしゃい」
数十枚の写真をテーブルに起き、椅子をくるくると回転させて立ち上がった。
こいつは、鑑識課の二宮和也。
鑑識課のエリート。
元刑事だったらしいのだが、鑑識の方が似合っている。
和「で、何が欲しいんですかぁ？」
「凶器、特定できたか？」
犯人は、ゴミ箱に捨てたといっているのだが、回収されしまっていた。
だから、ニノに凶器の特定を頼んだ。
和「えぇ、バッチリ。ほら」
手渡させた写真には、ナイフが写っていた。
刃の部分がギザギザとノコギリ状になっていることから、サバイバルナイフだと言える。
そのあとも色々と話を聞き、鑑識課を後にした。
そのあとも資料を次々に見ていき、推理の練る。
気がついた時には、夜中になっていた。
持ち帰って、考えるか...。
いつも通りの道を歩く。
遠くから、英語で歌われた歌が聞こえる。
「あっ......」
花壇の方に目をやると、彼が歌っていた。
前会った時と、全く同じ。
服装も歌も。
彼は、何でここで歌っているんだ？
なんで彼と会うのは、月が美しく輝いている夜なんだ？
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作者名：＊蒼風＊ | 作成日時：2015年3月26日 20時
