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5階には、すぐに着いた。
エレベーターを降りると、すぐに長い廊下が現れた。
「...どこだ」
こんなにも多い部屋数の中、彼の部屋を当てるのは大変だ。
ドアには、数字しか書かれていなく、誰が住んでいるか分からない。
困った......。
まさかとは思うが、一応例の部屋に行ってみることにした。
もし、犯人に出会ってしまったらどうしよう...。
数ヶ月にもおよぶ捜査が、水の泡になってしまう...。
上手く誤魔化せたとしても、警戒されてしまうかもしれない......。
「ふぅ......」
冷静に考えてみろ、櫻井翔。
このインターホンを鳴らさなければ、彼が関係しているということは知らずに済む。
そして、犯人にも警戒されない。
一石二鳥じゃないか！
いや、ダメだ。
こんなモヤモヤした気持ちの中、彼に会うことは出来ない。
無実だったと、安心したい。
「あー、ダメだ。わかんねぇー」
戻ることも出来ず、進むこともできない。
ただ、立ち尽くすしかないのかよ...。
ガチャ。
俺の横で、扉が開いた。
そこから現れたのは、彼だった。
智「あれ？どうしたの、翔くん？」
「えぁ......智くんの部屋って、そこ？」
智「そうだけど...。よく分かったね」
尾行しましたなんて、素直に言えない。
でも、犯人の部屋とは違ってよかった...。
「んまぁ......。ところで、どっか行くところ？」
智「大した用じゃないんだけどね。お隣さんに用があって」
「お隣さん...？」
彼の指差した先には、例の部屋があった。
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作者名：＊蒼風＊ | 作成日時：2015年3月26日 20時
