月のメロディー〈O×S〉 (ページ22)

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嘘だろ...。

　「マジかよ...」

でも、たまたま同じマンションってこともあるだろ。

この事件と関係してるって訳じゃ...。

潤「...翔さん、交代です」

　「あぁ...分かった」

自分に言い聞かせるが、疑いの心は逸れなかった。

確かめるのが一番だな...。

　「ちょっと、ごめん。交代まで、留守頼むわ」

潤「えぇ、いいですけど。...どこ行くんすか？」

　「ちょっとね」

車を降り、入り口へと向かう。

後ろから松潤の声が聞こえるが、今回は無視だ。

どうしても知りたい...。

ほんとに、彼が関わっていないのならいいのだが。

マンションの中に入ると、すぐにエレベーターがあった。

表示されている数字を見る限り、彼は5階に向かったようだ。

　「5階か......」

その数字には、見覚えがあった。

捜査資料に書き記されていた、犯人の居るとされる階だ。

信じたくはないが...これで、信憑性は高まってしまった。

彼の後を追い、エレベーターに乗り込む。

もちろん、視線の先にあるのは5のボタン。

躊躇いながら、それを押す。

エレベーターは、5階へと俺の心と真逆に動き出す。

刑事じゃなかったら、こんな場所まで来ないだろうな...。

信じたくなくて、目を逸らしてしまうかもしれない。

友達を疑うなんて......。

そんなことが、脳裏を横切る。

どうすればいいんだよ......。