月のメロディー〈O×S〉 (ページ18)

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彼と会ってからのことを、詳しく説明した。

あの夜のことも。

金田さんのことも。

全て話した。

話終わったとき、相葉くんの表情は少し怒ってるようにも見えた。

　「...どう思う......？」

雅「...翔ちゃんが、考えすぎてるんだよ」

　「えっ...？」

考えすぎ？

考えてもいなかった答えが返ってきて、一気にフリーズする。

雅「厳しいこと言うけど...翔ちゃんが、勝手に人の気持ちを決めつけてるんだよ」

　「そんなことは......」

雅「だって、彼は翔ちゃんに会いたいんでしょ？なのに、翔ちゃんは彼が会わない方がいいって思ってる...それって、矛盾してない？」

言われてみれば、矛盾している。

だけど、金田さんの言葉から考えると、俺のせいで彼は苦しんでいるのかも知れないんだ。

無闇に、会えないだろ...。

雅「今夜、会いに行ってみたら？」

　「...分かった」

本当は、何度も会いにいっている。

でも、いつも彼の姿はないんだ。

3月になると毎日のように晴れていて、夜には月がちゃんと見える。

なのに、彼は現れない。

それと、新年を迎えてから気になっていたこと。

月の輝きが鈍くなっているということ。

太陽の光が弱いわけでもないだろうし、月自体に問題が起こっているのではないだろうか。

　「ありがとね、相葉くん」

雅「俺こそ。頼ってくれて、ありがとう」

嬉しそうに、また笑った。

ヒマワリみたいに、温かい笑顔だった。