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3話小雨田武士団～3～ページ15

武蔵「あれは何だ？」

つぐみ「畑よ！そろそろナスが取れる季節ね」

武蔵「あれは！？」

つぐみ「団の子供達が通う寺小屋よ！」

と、武蔵の質問に答えるつぐみ

つぐみ「もう、あんた達また剣術の修行をサボってるのね！？」

男の子「つぐみお姉ちゃんが相手してよ！今日こそ一本とるからさ！」

つぐみ「アンタたち私に勝てると思ってるの？」

つぐみはニヤッと笑う
「とう」と2人がかりの木刀を指で挟んで
「とうとう」と、子供が持っている木刀を握って
グルグル回る

女の子「もっとやってー！」

つぐみ「ダメよ！アンタたち最近重いんだから！」

と、女の子はつぐみに乗る
その光景を小次郎と武蔵は黙って笑いながらみる

小次郎と武蔵は昔3人で
剣術の修行をしている頃のことを思いだす

小次郎「なんか…昔を思い出すな」

武蔵「ああ…「武士団」のアジトの中ってどんな風かと思ったけど…案外俺たちの暮らしの変わらねえのかもな！」

つぐみ「ほらアンタの鬼鉄騎返すわよ！勝手に借りてごめんね！」

と、つぐみは小次郎に鬼鉄騎を渡す

小次郎「俺の鉄の馬！」

小次郎はダッシュで鬼鉄騎のところまで行く

武蔵「良かったな小次郎ォ！」

男の子「お兄ちゃんも武士なのー？名前なんていうの？」

小次郎「鐘巻小次郎です…」

爺さん「はあ？」

と、小次郎に耳を傾ける

小次郎「か・ね・ま・き」

と、一文字ずつ間を開けていう
小次郎は男の子達に髪を引っ張られたりする

武蔵「「武士団」って鬼と毎日戦ってるかと思ったけど…そうでもないんだな、普通の家族っていうか…」

つぐみ「へぇーそうなの？」

と、つぐみは盥の上に座って
膝に肘を置いていう

つぐみ「普通の家族って言われてもねぇ」

武蔵「まあ、確かになあ」

つぐみ「あんたどっちなのよ」

と、言うとつぐみは黙る

つぐみ「さっき…「武士団」は大家族だって言ってみたけど…私のみの繋がってる家族はここには居ないの。もうみんな死んじゃったから」

と、瞼を閉じながら言う

武蔵「へー…そうか」

つぐみ「…」

武蔵はつぐみの方を向き

武蔵「じゃあ…俺と一緒だな！」

と、武蔵は笑って言う
しかしそれは何処か悲しそうだった

つぐみ「え？」

小次郎「おい武蔵！！お前も参戦しろよ！！」

ある子供は木刀を振り回し
ある子供は背中に引っ付き
ある子供は後ろから木刀で足を叩く

武蔵「任せろ！」

つぐみ「…何よ？あいつ…変なやつ」
『お館様が帰ってきたぞ！！』
つぐみ「ぎくっ))！？」