【東京喰種】モノクロ狐番外編【男主】 (ページ10)

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『好み』ページ10

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まだ友(ツレ)が生きていた頃

初めて殺さずに拠点へと連れて行った

情けとかではなく、ただタイプだったから

喰べる素振りを見せれば相手は恐怖のあまり気絶したので手間が省けた

逃げるようだったなら脚の一本切り落とす気でいたからね

「ただいま〜」

「その女喰べんのか？」

｢おかえり｣も言わずに喰べる事しか頭にないツレにデコピンをして女の子を丁寧に包み込むように座る

「可愛くない？ちょータイプだったから連れて来ちゃった♡」

眠る姿さえ可愛いなんて、なんて罪深いのだろうか

ツレの返事が返ってこないので顔を向ければまるで汚物を見るような顔をしていた

「そんな地味女がタイプなのかよ」

「幸薄そうで護ってあげたくなっちゃう」

今は上機嫌だから何を言われても怒る気にならない

起きたらどんな反応するかな

怯える？泣く？叫ぶ？

どんな反応でも可愛いんだろうな〜♪

一週間後、彼女を喰べた

初っ端から好感度ＭＡＸだったから、気に食わない所があれば好意は下がる一方だった

匂いは気にしない、鼻が利かないから

食べ方は別に汚くても気にならなかった

歩く音、話し方、物の置き方がダメだった

声は好みだったからよかった

でもお喋りだった

俺たち“喰種”が喰べない事を知ってから彼女は豹変した

態度が変わっても周りが困る姿が面白かったから咎めなかった

喰べると決めたのは俺たちの事を言いそうになっていたから

友だちと会話している時にうっかり俺たちを喋ると勘づき、２人の間に入った

その時の彼女の顔は顔面蒼白で確定へと変わった

「･･････好いた女は美味いか？」

「･････････何でだろう、味気ない

全ての動作が愛しく感じたのに、喰べたら今まで喰ってきた奴らと変わんない

久しぶりに丸々喰ったけど、やっぱ腕が一番美味い」

またいつもの日々が戻ってくる

次は何をしようか

後日、俺はまた一目惚れをして連れてきた

その子は一週間ちょっと一緒に居たが、長続きせずまた喰べた