【東京喰種】モノクロ狐番外編【男主】 (ページ24)

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『狐雨』ページ24

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狐雨(コサメ)と名付けられた男の一日は日の出と共に始まる。主人としている影乃は不規則な生活なので付き合う身としては後が辛いが、体内時計は一度も狂った事はない。

影乃が殆ど帰ってこないアパートの掃除を隅から隅までしてから、２０区にある“あんていく”のアルバイトへ向かう。途中顔見知りになったヒトや“喰種”に簡単な挨拶をし、アルバイト先の“喰種”たちには礼儀正しく挨拶をする。

同期のアルバイト員はそそっかしく、よく皿を割ったり“喰種”用の砂糖とヒト用の砂糖を間違えている姿を見るが、コサメはスポンジの様に吸収し今では同期のフォローや教える側になった。

“喰種”も飲めるコーヒーは影乃の気分で頼まれるが、“あんていく”にあるような機械が無く、市販のコーヒー粉にお湯を入れるしか出来ない。それでもペーパードリップを使ってみたり、お湯の温度や入れ方を変えるだけで影乃は美味いと褒めてくれたがいつかは自分が淹れたコーヒーしか満足しないようにするのが最終目的であったりする。

アルバイトが終わり、帰るとよく仲間の“喰種”たちが口喧嘩をしているので止めるのがコサメの役割である。

小さい“喰種”は目に涙を溜め、コサメを抱き締める。それに対し低い位置にある頭を撫でる。

影乃に呼び出されれば朝昼晩関係無く飛び出るが基本彼は一人行動が好きなので滅多にお声は掛からない。

日が跨ぐ前にベッドに潜り、明日の予定を思い出しながら眠るのがコサメの一日である。