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“ヒト”と“喰種”は頭が良い
頭が良い分たくさんのことを考える
死ぬ直前まで考える
だから走馬灯が見えるのだ
“ヒト”も“喰種”も誰かに頼り、生きている
頼るのにはいい、ただ寄りかかるだけだから
頼られる者は期待が大きい分、押し潰される
頼られる者は何かに頼りたくなる
逆に頼られる者、
しかも、危機的状況になった時神に頼る
毎日神を信じ、祈っていれば救いはあるだろう
それが神なんていないと言っていたのに神に頼るなんて虫のいい話だ
俺は見たことしか信じない
神を見たことがあるなら俺は信じよう
実際に見たのは絵のみ
どれも後光が差し、今にも愚かな人々を救おうとしている
昔コウに神とやらを描いてもらった
やはり後光が差して、今にも何かを救おうとしていた
俺は何かを期待している、目の前に神とやらが現れるのを
醜いおばさんでも、薄汚いおっさんでもいい
神とやらを己の目で確かめ、首を刎ねる
神に
俺たちのように赤い血なのかな
考えるだけでゾクゾクする
あぁ、でも・・・植物だったらどうしよう
動物なら首を刎ねることが可能だ
虫だったら叩き潰せばいい
「ラクさま、リューゲがお探しでしたよ」
「神の子がお探しなら行かなきゃかー」
仰け反り背骨を鳴らす
座りっぱなしで背中と尻が痛い
「お供いたします」
「不思議だよなー、普段黙りで何を考えてるなんて思いつかないのにコサメは分かってる」
コサメはふふっと笑い俺の後ろをついて来る
「長年鍛えられましたから」
「それ俺のこと?」
笑いながら後ろを見れば、コサメはまた含み笑いをする
「ラクさま以外見る必要なんてありませんよ」
それは聞き捨てならない
「そんなんじゃ、すぐに殺されちまうぜ
俺の後ろにつきたきゃ、役に立て」
「はい、いつでも盾になります」
俺の盾は皆、従順で扱いやすい
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
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作者名:水無月 | 作成日時:2017年9月14日 3時