【東京喰種】モノクロ狐番外編【男主】 (ページ12)

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『生死』ページ12

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「がふっ･･･」

口から血が出たかと思うと腹に衝撃が走り横へとぶっ飛んだ

床に何度もバウンドし、壁に衝突する

「ゲホッ･･･ゴホッ･･･

･･････ブッ」

口に違和感を感じ吹き出すと欠けた歯が血と共に出てきた

「レートＳＳＳ“野狐”の討伐を開始する」

いつの間にレートが上がったのだろうか

ランクが下の方が好き勝手出来たのに

「このまま死ぬのは嫌だなァ」

甲赫と尾赫を同時に出す

俺の身体を覆い、身体はデカくなる

「遊びは終いだ、殺し合おうゼ」

下半身は赫子によりごつくなった

脇腹から赫子の腕が生まれ、俺の腕は４本

甲赫のおかげで動きが鈍くなる

尾赫のおかげで近距離攻撃が難しい

顔にも赫子は覆い、俺の額から角が２本飛び出る

目の下に更に目が２つ現れ、合計６つの目

「本当の本気の俺の赫者

誰の赫子も真似してなイ、正真正銘の俺の赫子味わえヨ」

足を踏み出す度にコンクリートに足はめり込み道路が崩壊する

このまま突進するのもいいが、それでは面白みが無い

近くの電柱を掴み、引っこ抜く

電線はブチ切れ、火花が散る

「おらよっト」

運良く振り回す電柱に当たった白鳩は家を守る壁に当たり、木っ端微塵になった

「食料いっぱイ♪ごっつぁんデス！」

更に踏み込み赫子の腕が伸びる

数人は躱したが捕まった白鳩を引き寄せ、皮膚が出ている首から囓(かじ)る

腹を満たす為に好き嫌いなんてする暇はない

「暴れたりネェ！！俺一人に苦戦してお前ら本当に一般人護る気アんノかよ！！！」

柳下は何処だ？

有馬は何処だ？

平子は？０番隊は？篠原は？鈴屋は？

もうこのままカネキくんの所に行こうか

トーカちゃんが嫌な顔をするのが目に見える

他の“喰種”も怒るんだろうなァ

蹴って、殴って、嬲(なぶ)って、斬って、齧って

好き勝手して、誰もいなくなった

「ハ、ははは･･･あっはっはっはっは！！！

見ろ！俺の勝ち！！“喰種”が勝ったんだ！！」

辺りを見渡すと誰も立っていない

近くにはコブやコサメ、コウまで倒れていた

『可哀想な人の子よ』

声のする方を見るとコリが居た

「コリ？」

『誰にも理解されず、貴様は独り死ぬのだ』

「それが俺の運命なら抗ってみせる」

目を細めた狐は山の方へと歩いていった

「神の使いよ、俺は神をも喰ってやる」

あぁ、つまらない