【東京喰種】モノクロ狐番外編【男主】 (ページ2)

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ＮＯside

後ろに控えていた２人の男は背後のカーテンを開ける

すると立派な玉座が姿を現す

男は抱えていた神の子を下ろし、傅(かしず)く

神の子はゆっくりと玉座へと脚を運ぶ

側に控えていた男たちも傅けば、演説を聴いていた者たちも同じように傅く

主犯格の男はニヤける、布口のお陰で誰も気付かないことを知っているから

神となんか繋がってなんかいない

始めに｢神なんて知らない｣と言ったのに神と繋がっているなんて可笑しな話だ

神の子と名乗った子どもはそこら辺で彷徨っていた“喰種”を掻(か)っ攫(さら)っただけ

感情的な子どもは厄介だ、自分の思い通りになりにくいから

だから感情が抜け落ちている子どもを見つける

そして自分の手で感情を付け足す

まるであの女がしていたことを引き継いだようだった

神の子は玉座へと座った

自分の立場が分かっているようだ

１度神の子へ頭を深々と下げ、演説台を蹴り倒す

玉座に座っている神の子が見えるようにするためだ

倒した演説台に片足を乗せ、拳を胸の前で握る

「いつ“喰種”に襲われるかビクビクしながら薄暗い道を何百回通った！？

いつ周りにバレるかビクビクしながら不味いヒトの飯を何百回口に入れた！？

お互い怯えながら暮らすのは飽きただろ！？

もうやめにしよう！！堂々と過ごそう！！互いに嗤い合おう！！

頭を動かせ！脚を動かせ！足掻け！苦しめ！乗り切れ！

自分の思い通りに動け！！

細工は流々仕上げを御覧じろ！！

我らは神が護って下さる！！何も恐れるな！！」

演説を聴き入っていた教団員たちは歓声を上げる

この教団には“ヒト”と“喰種”が入り混じっている

我らには神の御加護がついている

何を恐れる必要がある

自分の思い通りに動け

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【細工は流々仕上げを御覧じろ】とは、仕事のやり方は色々なのだから、途中でとやかく言わないで出来あがりを見てから批判して欲しいということ。