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鎮火した恋 ページ13
恋をした
燃えるような熱い恋
彼は長い髪が好みだと聞いた
手入れは大変だったけど友だちが羨むほどの絹のような髪を手に入れた
メイクも覚えた
スタイルも気にした
ファッションも研究した
けどダメだった
わたしの片想いは終わった
彼に恋人ができた
わたしは話すこともできずに終わってしまった
風が髪を弄ぶ
今まで恋人の様に大切にしていた髪が邪魔に思えた
美容院に行けば何度も確認された
サラサラと絡まる事を知らない自慢の髪
理由を聞かれればわたしは迷いなく｢失恋をした｣と言った
これが異性の人だったら否定するだろう
でも聞いてくれた人は女性で、納得してくれた
腰ぐらいの髪は肩まで切り揃えられ、スッキリとした
次の日学校へ行けば友だちやクラスメイトは驚いていた
あの時の顔は傑作だったなぁ
聞けば彼は碌でもない男で何股もする男だったとか
それを聞いたら何だか心もスッキリした
暫く片想いは遠慮したいわ
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作者名：水無月 | 作成日時：2017年4月11日 21時
