二十二回目の火葬 ページ24
･
どんくさ女とイカレ女、オカマが別室に移動してから俺たちも身体の測定をした。それから何十分か経ち、死柄木を始め俺たちも飽き始めた頃にドタバタとこちらに走る音がする。
靴で踏む音ではなく、ペタペタと裸足で走る音。直感的にどんくさ女だと思い、扉の方向に身体を向けると勢いよく扉が開いた。
「荼毘さァァァァん･･･！！！」
ちゃんと俺だと認識しているのかしていないのか分からないほど素早く抱きついた影はいつもすっぽりと被ったブランケットが無く、改めて見るとやはりちっこい身体だ。
片手はどんくさ女の背中に添え、もう片手は頭に添える。Mr.コンプレスが｢どうしたんだ｣とどんくさ女に尋ねても臆病なコイツは俺に
どんくさ女に続きイカレ野郎とオカマが戻ってくる。
「ごめんなさいね、私たちが騒ぎ過ぎて驚いちゃったのよね」
「Aちゃん！お友達になりましょう！！」
びくびくしているどんくさ女を見て納得した。
初めて会った時は礼儀なのか被っていたブランケットをとっていたが、そうマジマジとは見なかった。
顔は見えないが髪は絹のように柔らかい。150もなさそうな身体はいつも包んでいる布がないからか身体のラインが分かりやすい。
ブランケットがないから落ち着かないのか“個性”である影を出し、俺ごと貝のように閉じこもろうとしている。
「待て待て待て」
どんくさ女を見兼ねてか死柄木が壁のように現れた影の上に手を出すが、影にぶつかったと思えば出した手も上にあがる。
「！」
自我がある影には効いていたなら、これにも効果はあるかもしれない。
俺の首下まで出てくるとどんくさ女に添えていた手から炎を出し、横に振るう。
すると伸びていた影は消え、そこから鉄の壁が現れた。影から出てきた物にイカレ野郎は不思議そうに声に出す。
「鉄板？」
軽い足取りで近付きペタペタと触るイカレ野郎は不思議そうな顔で見るが変化はない。どんくさ女は飛び出た俺の炎に驚いて固まっている。
「おい、影」
「ナァニ？荼毘クン」
「「「！！！」」」
今まで現れなかった水色の単眼が出ると周りの奴らは驚いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 210人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
花 - 主人公ちゃんの性格がどタイプです! (2021年5月16日 22時) (
レス) id: 5a0f0dfb22 (このIDを非表示/違反報告)
ネコまっしぐら(プロフ) - とても面白かったです！ チエーニ可愛いし荼毘はかっこいいしでもう最高です!! これからも応援しています。 頑張って下さい（≧∇≦） (2020年2月3日 0時) (レス) id: f87d62096a (このIDを非表示/違反報告)
名無し82807号(プロフ) - 凄く面白かったです！荼毘がもっと好きになりました！続きを楽しみにしてます！ (2019年8月21日 2時) (レス) id: 7c4003326d (このIDを非表示/違反報告)
紅(プロフ) - すっっごく面白かったです！！何だかんだ言って荼毘って優しいですよね。続きめっちゃ楽しみにしていますね！！あと夢主の個性のチエーニが荼毘の事を「荼毘クン」と読んでいるのが物凄く可愛いです！！チエーニ可愛くて好きです！ (2019年8月10日 9時) (レス) id: 5c635e6563 (このIDを非表示/違反報告)
水無月(プロフ) - わー！ありがとうございます！ (2019年7月29日 12時) (レス) id: d9fcb2d7ae (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：水無月 | 作成日時：2019年5月20日 22時
