十五回目の恐怖 ページ17
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再び私たちは路地裏を歩く。
お腹が満たされて回復した。
荼毘さんは何も話さずただ私についていくだけ。
もう諦めて、何か言うまで私の日常を過ごそうと決めたのだ。
立ち止まり影に声を掛ける。
「･･･チエ」
私の影はユラユラと動き、水色の単眼がパチパチと出現する。
「ナァニ？」
「予備ってどうなってる？」
水色の単眼は閉じる。
「ンー、ソロソロ補充シタ方ガイイネ」
じゃあ、今から補充しに行こう。
くるりと後ろを向いて斜め下を見る。
「だ、荼毘さんはどうしますか？」
まだまともに顔を合わせることは私には困難である。
「お前の好きにしろ」
･･･つまり勝手についていくから動けと言うのだろう。
それはそれで緊張するんだよなァ。
「行キ先ハ？」
「･･･ごみ捨て場あるかな」
代わりになるなら何でもいい。
これからに備え、私の手となり足となる何かが必要だ。
着いた先はごみが山積みになっている空き地のような場所。
幸いなことに人の気配はしない。
時刻はお昼の３時。
７月なので影は短く、濃い。
正直影の濃さはどうにかなる。
影の大きさと長さで私の戦闘が変わる。
「取リ込ムノハ無理ダネェ」
「同化するしかないね」
近くにある冷蔵庫に指先につける。
この前冷蔵庫の蓋が壊れてしまったのでちょうど良かった。
冷蔵庫の影と繋がり、同化する。
するすると影の中に冷蔵庫は沈む。
「アッチハ影繋ガッテルカラ楽ジャナイ？」
影から出る腕の方向を見ると積み重なっているごみの山。
「燃えそうだけど、戦闘に役立ちそうにないね」
私はごみを回収しているのではない。
戦闘に役立ちそうな物を影の中に入れるのだ。
「･･････ついてこい」
「･･･えっ？」
荼毘さんは立ち止まろうとはせず、迷い無く進む。
彼はどこに連れていこうとしているのだろうか。
･････････本当に後ろ姿がお兄ちゃんにそっくりだ。
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花 - 主人公ちゃんの性格がどタイプです! (2021年5月16日 22時) (
レス) id: 5a0f0dfb22 (このIDを非表示/違反報告)
ネコまっしぐら(プロフ) - とても面白かったです！ チエーニ可愛いし荼毘はかっこいいしでもう最高です!! これからも応援しています。 頑張って下さい（≧∇≦） (2020年2月3日 0時) (レス) id: f87d62096a (このIDを非表示/違反報告)
名無し82807号(プロフ) - 凄く面白かったです！荼毘がもっと好きになりました！続きを楽しみにしてます！ (2019年8月21日 2時) (レス) id: 7c4003326d (このIDを非表示/違反報告)
紅(プロフ) - すっっごく面白かったです！！何だかんだ言って荼毘って優しいですよね。続きめっちゃ楽しみにしていますね！！あと夢主の個性のチエーニが荼毘の事を「荼毘クン」と読んでいるのが物凄く可愛いです！！チエーニ可愛くて好きです！ (2019年8月10日 9時) (レス) id: 5c635e6563 (このIDを非表示/違反報告)
水無月(プロフ) - わー！ありがとうございます！ (2019年7月29日 12時) (レス) id: d9fcb2d7ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水無月 | 作成日時：2019年5月20日 22時
