九回目の恐怖 ページ11
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夕暮れで影は伸びている。
荼毘さんは私を横抱きにしたまま錆びたホテルに足を踏み入れる。
中に入ると外から入る光はホコリを見せつける。
「よくこんなとこで暮らせるな」
ちらりと覗くと眉間にシワを寄せ、不機嫌そうだ。
このまま殺されるのは嫌だ。
「あ、あの･･･もう大丈夫なんで
ホントに･･･」
さっきより強く身をよじり、足に地をつける。
「･･･ここまで運んで下さり、ありがとうございます
近いうちに御礼させてもらいます」
ペコリと頭を下げて、階段に向かって小走りでかける。
後ろから声が聞こえたが。
もう私の心臓は限界に近く、逃げ出した。
息を切らしながら階段を３階まで上る。
「ハァ、ハァ」
「荼毘クンナンカ喋リタソウダッタヨ？」
「ハァ･･･無理だよ、私の心臓がもたない」
息を整えながら廊下を少し歩いてドアを開ける。
そこには明らかに誰かが住んでいると思うような不自然にホコリが無い所がある。
誰かがと言っても私なんだけど。
「Aニシテハ初メテジャナイ？
アンナニ話タノ」
「うん、お兄ちゃん以外初めてかも」
光が射している窓を背に椅子を置いて座る。
影が伸びてチエの行動範囲も広がる。
「後ロ姿似テタネェ」
ドキリとした、まさかチエも思っていたなんて。
伸びた影から水色の目がひとつ見える。
私もその目を見つめながら答える。
「思ったけど･･･お兄ちゃんは消えてしまった」
涙が出る、ぐすぐすと鼻水を拭う。
「泣カナイデヨ、オレガイルカラ」
影から出てくる黒い手に頭を撫でられながら必死に止めようと頑張る。
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花 - 主人公ちゃんの性格がどタイプです! (2021年5月16日 22時) (
レス) id: 5a0f0dfb22 (このIDを非表示/違反報告)
ネコまっしぐら(プロフ) - とても面白かったです！ チエーニ可愛いし荼毘はかっこいいしでもう最高です!! これからも応援しています。 頑張って下さい（≧∇≦） (2020年2月3日 0時) (レス) id: f87d62096a (このIDを非表示/違反報告)
名無し82807号(プロフ) - 凄く面白かったです！荼毘がもっと好きになりました！続きを楽しみにしてます！ (2019年8月21日 2時) (レス) id: 7c4003326d (このIDを非表示/違反報告)
紅(プロフ) - すっっごく面白かったです！！何だかんだ言って荼毘って優しいですよね。続きめっちゃ楽しみにしていますね！！あと夢主の個性のチエーニが荼毘の事を「荼毘クン」と読んでいるのが物凄く可愛いです！！チエーニ可愛くて好きです！ (2019年8月10日 9時) (レス) id: 5c635e6563 (このIDを非表示/違反報告)
水無月(プロフ) - わー！ありがとうございます！ (2019年7月29日 12時) (レス) id: d9fcb2d7ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水無月 | 作成日時：2019年5月20日 22時
