二十六個目の不発弾 ページ27
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スピナーが運転するトラックの荷台でAは死柄木の隣で昔を思い出す。
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蝉が己の存在を力の限り自己主張する暑い夏に、初めて彼と会話をした。
「この世は病気に満ちている」と
言葉の半分も理解出来なかったAは困ったように笑い、「大人になったらまた俺に説明してくれ！！」と言った。
それからすぐに治崎は組長に養子として施設から出ていった。その後一週間もしないうちにAが居た施設は取り壊され、キリスト教を信仰している施設へと移動した。
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「まさか覚えてたとはなァ」
あの時治崎に言われなければ思い出すのに時間が更に掛かっただろう。病み上がりなのに一気に“個性”である爆弾に気力を詰め込み過ぎた。
Aはトゥワイスによる“個性”で作られたのではなく、本物である。ヒーローたちが死穢八斎會に乗り込む前に目覚め、こうして死柄木にリハビリだと連れ回された。
「ふわァ、リハビリにしてはキツいし
着いたら起こすし」
そのまま許可無く死柄木の肩に頭を任せ、夢の世界へと向かう。運転に慣れたのかふらついていたトラックは揺りかごのように眠気を誘う。
何か声が聞こえるが聞く気にならなかった。
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水無月(プロフ) - ミリイ(灰崎信者)さん» リクエストありがとうございます！今は更新停止していますが、ステインの弟子が主人公の小説を書いております。よかったらそちらも読んでみてください。 (2018年9月2日 21時) (
レス) id: 07c7ef19ca (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - ステイン様の小説も書いて欲しいです (2018年8月26日 21時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水無月 | 作成日時：2017年11月29日 9時
