十九個目の爆弾 ページ20
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「自分の“個性”？」
お馴染みのバーで死柄木が座る場所から椅子を１つ分空けて座るAは不思議そうに首を傾げる。
「自分の“個性”さっき見せたし」
現在黒霧はAが爆発させて割れたグラスを捨てる為この場には居ない。死柄木とAに喧嘩しないよう釘をさして出て行ったのは１分前。
「もっと詳しく教えろ」
「えェー、そう言うお前はどうなんだし？」
何を思ったのか死柄木はAへと手を伸ばすが、本能的察知か身を後ろへと引く事により触れずに済んだ。
「ただ五指で触れるだけだ」
「どシンプルでいいけど、使い勝手悪そうだし」
ムッとする死柄木を無視して、Aは体勢を戻し己の
「自分の“個性”は五指で触れる物を爆弾に変えるんだし
ただし･･･」
中途半端に伸びきったままの死柄木の手を己の指で絡み取り、恋人繋ぎのようになる。
「生物は爆弾にはならないし
正確には生き物はムリで死体や身体から分裂したのは可能だし
だから･･･」
絡めた指を解き、死柄木の顔に付けている掌を指さす。
「それなら爆弾になるし
更に詳しく言うと爆弾に変えても姿形は変わらないから自分が把握しなきゃうっかり巻き込まれるし
･･･あァ、爆弾に変えても解除法はあるからうっかり触っても大丈夫だし」
｢これぐらいだし｣と“個性”の説明を終わらせると丁度黒霧が戻ってくる。
「お二人とも何か飲みますか？」
「自分チビたち居るから帰るし」
「チビたち？」
「死柄木子どもは好きだし？」
「嫌いだね」
即答する死柄木に少し寂しそうな表情をするが、すぐにニッコリとした顔をする。
「という事で、グラス割って悪かったし
何かあったら連絡するし」
カウンターに名前と電話番号が書かれた名刺を置き、バーから出ていく。
胸にぶら下げたロザリオを握り、銀色の眼差しは鋭く空を見上げる。
「お前が目覚めるまで子どもたちは守るし」
軽く口付けを落とし、Aは明るい街にと歩を進める。
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水無月(プロフ) - ミリイ(灰崎信者)さん» リクエストありがとうございます！今は更新停止していますが、ステインの弟子が主人公の小説を書いております。よかったらそちらも読んでみてください。 (2018年9月2日 21時) (
レス) id: 07c7ef19ca (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - ステイン様の小説も書いて欲しいです (2018年8月26日 21時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水無月 | 作成日時：2017年11月29日 9時
