十五個目の不発弾 ページ16
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足首までの修道服は風により、はためく。顔はまだ包帯は取れず、左眼と口だけは覗くがはみ出した肌は少しただれていた。カチリとライターの火をつけ、口に含んだ煙を吐き出す。
「ふー･･･、やっぱタバコは飽きないし」
機嫌良く、死柄木を見るが当の本人は対照的に不機嫌である。
「タバコは止めたって言ったよな」
「偶には吸いたくなるんだし」
ニヤニヤと笑いながらAは死柄木が横抱きしているものに目を向ける。
「この包帯の下にどれほどの醜いものが隠れているのか見ものだし」
「おいおい、自分の本体見てよくそんな事言えんな」
死柄木が抱えているのは今も尚包帯だらけのA本人。
今現在死柄木と話しているAはトゥワイスがコピーしたAである。
あの後再びAは眠ってしまった。返事を聞けなかったが、死柄木は何も言わずAに繋がっている管を引き抜いていった。
仲間たちは驚いたが死柄木の普段より切羽詰まっているような焦りに、黙って見ていた。黒霧のワープゲートを通り、トゥワイスにAを増やすように命令する。
不思議に思いながらトゥワイスは隅々まで測り、Aを“個性”で増やした。
────なに、そんなに自分に会いたかったし？
銀色の瞳で笑いかけた顔は昔と少しも変わらなかった。いや、少しだけ成長した。
悲願が叶ったからかAの顔は憑き物が落ちたかのような穏やかな顔をしていた。前よりも大人びた顔をしていた。
「これからどうするし？」
「お前、
「しえ･･･はっ？･･･ハッカ飴？
そんな名前？組織？聞いた事ないし」
どこでハッカ飴が出てくるんだと怒りたいが興味が無いとAは真面目に話を聞かない事を知っているので死柄木はそのまま話を進める。
「今そいつらと組む話になっているが、お前は今回こっちにいろ」
「んん？どういう事だし？
自分、その･･･ハッカ飴の所に行く話だったし？」
いくら親友だと言え、端から端まで丁寧に話す気は起きないのでＭr.コンプレスに任せる事にした。
時々、Aが聞き返すがいつその話が出てきたのだと怒りたい衝動を抑え、死柄木は未だ眠るAを膝の上に乗せＭr.コンプレスとAを見ていた。
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水無月(プロフ) - ミリイ(灰崎信者)さん» リクエストありがとうございます！今は更新停止していますが、ステインの弟子が主人公の小説を書いております。よかったらそちらも読んでみてください。 (2018年9月2日 21時) (
レス) id: 07c7ef19ca (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - ステイン様の小説も書いて欲しいです (2018年8月26日 21時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水無月 | 作成日時：2017年11月29日 9時
