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電話を切ったあと、罪悪感に苛まれた。
あぁ。本当に最低だな私。
自分を好きでいてくれてる人を
こんな風に使うなんて。
でもどうしても、今だけは誰かに話を
聞いてほしくて。
肯定してほしくて。
地面に跳ねる雨水をぼぅっとみつめながら
考えたくないことを考えてしまう。
今頃てっちゃんは何をしているんだろう。
あの彼女をあの腕で抱き締めているんだろうか。
あの声で彼女の名前を呼んで。
聞いたことないような甘い声で
愛の言葉を囁くんだろうか。
じわりと止まった筈の涙がまた
出そうになった瞬間、
見慣れた車がすぐ側に留まった。
「乗って」
クシャッと笑いながら彼はそう言った。
――――――――
―――――
――
…
としみつは何も聞かずにひたすら話し続けた。
撮影でしばゆーが変な歌を作って
腹が痛くなるほど笑ったんだとか、
りょうの絵がびっくりするほど下手くそで
引いた、だとか。
としみつはてっちゃんの話はしなかった。
多分わかってるんだね。
私が今辛い思いをしてる原因がてっちゃん
なんだって。
「ありがとうね、としみつ」
「何、いきなり」
「ごめんね」
「……そんなん、言うなって」
わたしの頭にぽんっと手を置く彼の横顔が、
少しだけ悲しそうに見えたのは
やっぱり、気のせいじゃない。
少しだけドライブをしてからわたしは
自宅に戻るのが嫌で。
としみつの部屋に行って雨で少しだけ
濡れた服を着替えるために服を借りて
着替えた。
「可愛い〜このスウェット、ちょーだい」
「馬鹿、やんねーよ」
この人を好きになれれば。
きっとわたし幸せにして貰えるんだろうな。
でもこんな気持ちで彼と付き合ったら
私、本当に最低な奴になってしまう。
親友を失いたくない。
そうやって、てっちゃんとも
今の関係が崩れてしまうのが怖くて
思いを伝えられずにここまで
来てしまった。
「ココア飲む？」
「飲む」
いつもとしみつの部屋にいくと彼はココアを
出してくれる。
コーヒーは苦くて、あんまり得意じゃないけど
ココアは甘くてあったかくて
ほっとするから好き。
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まる - 最高です...続き待ってます！ (2022年2月18日 11時) (
レス) id: 61b78aff2e (このIDを非表示/違反報告)
お稲荷大好き(プロフ) - ふぉーーー続きが気になる!! (2021年1月23日 23時) (レス) id: 81eca2f435 (このIDを非表示/違反報告)
yui(プロフ) - 乃亜さん» ありがとうございます、嬉しいです！ゆっくりですが、更新していきますので、よろしくお願いいたします (2020年11月8日 7時) (レス) id: e1f8560539 (このIDを非表示/違反報告)
乃亜(プロフ) - こういうお話大好きです！更新楽しみにしてます！ (2020年11月7日 4時) (レス) id: 8b5f6f1ca3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yui | 作成日時：2020年11月4日 15時
