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魔法 ページ29
あれから、勉強漬けの日々が続いた。
一日何冊の魔導書を読んだのだろうか。
毎回毎回、気が付けば日が暮れ、気が付けば夜が明けていた。
何十個もの魔法を覚え、魔法を作ることにも挑戦した。
でも、まだ足りない。
まだ、まだ、まだまだ足りない。
お父様と同じぐらい…いや、お父様を超えるぐらい。
お父様は凄かった。
当初荒れていたこの国を治め、今の平和な国へと変えてしまったのだ。
みんなが譲り合い、楽しく暮らせる。
そんな国へと変えたのは誰でもない、お父様。
私の自慢のお父様。
小さな子供のようなことを考えながら次のページへ進もうとめくると、そのページは白紙だった。
「
そのページの隅に書いてあった言葉。
思わず声に出して言うと、激しい頭痛に襲われる。
「っ、が…ァ…は、…」
あまりの痛みに床に倒れ込み、もがく。
何度も何度ものたうち回り、何かを求めて手を伸ばし、それは全て酸素を掴むだけに終わる。
だんだんと薄れていく意識の中で、魔導書が燃えていくのが微かに分かった。
続く
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