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「お主は決闘なんて大きな衝突ではなく、穏便に解決したいということかの?」
エースとデュースの決闘を止めたい所までを話すとリリアはそう話をまとめた。
「うん…でもねその後にリドル先輩にあって喧嘩して…酷い事言っちゃったの…」
リリアは目を丸くしたかと思えばいつもの笑いではなく豪快に笑い始めた。
ツボに入ったのだろう。
しかし何故、どの話がツボに入るのか分からなくキョトンとした顔をしてしまった。
「あのリドルと喧嘩をしたのか…ふふっ…お主もよくやるのう…」
そしてひと笑いしふぅと落ち着いたリリアは真剣な顔をしてこちらをみた。
「のうカンナよ。時には穏便になんて生易しい事では解決しない事もあるのじゃぞ。大きくぶつかってその先に何か見えるものがある。それに酷いこと言っただなんて気を病むな。喧嘩したら誰だって言ってしまうことはある。口にしてしまったものは仕方がない。元には戻せない…それはお主も分かっておるな?…ここまで言えば賢いカンナなら分かるだろう」
私の目から視線を逸らしシルバーの入れた紅茶に口をつけるリリア。
時には穏便には解決できない…
確かに、決闘してエースが本気でぶつかってオーバーブロットしたけどその後リドル先輩もトレイ先輩も考えを改めた。
そしてもっと良くなった。
そうだ。どうやってもだめなら1回ぶつかっちゃえばいいんだ。
オーバーブロットしても死なないように頑張ればいいんだ。早く正気に戻せば。私が魔法頑張ればいいんだ。
それに…喧嘩の事は謝ろう。
「リリアありがとう!私行ってくる!」
私は残りの紅茶を一気に流し込み走った。
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サヤ(プロフ) - 続きが楽しみです!頑張ってください! (2021年3月8日 23時) (レス) id: 4f60a72d2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハヌル | 作成日時:2020年10月26日 22時