６７. *Kyohei side* ページ19
*Kyohei side*
『A〜？』
部室に入って呼んでみたけど、やっぱりさっきのことが衝撃なのか、反応はない。
『おーい。A？』
「...あ、恭平...ごめんね」
『いーや。どしたん、疲れてない？』
わざと聞いてみる。
まぁ、言うわけないよな。告白されたなんて。
「んーん、なんでもない...」
「帰ろっか、」
『うん』
2人歩く帰り道。
「今日のA、かっこよかったで」
『...うん、』
「ギターだけやなくて、ボーカルもやるんやな〜」
『...うん、』
「これから楽しみやな〜、Aのライブ見に行くの」
『...うん、』
...なんなん、これ。
さっきから気の抜けた返事しかせーへん。
これ、１回俺の話しっかり聞いてくれるようにせんと。
でも、まだふたりの家まで距離はある。
途中で言って、気まずくなるのも嫌やし...
それで気まずいからって別々に帰るのも...
この状態やとひとりにさせるん怖いわ。
から返事しかしないAに、話しかけながら何とかふたりの家の前まで帰ってきた。
『A〜？帰ってきたで』
「...あ、うん」
「じゃあ...」
家に帰ろうとするAの前に回り込んでみる。
Aは俺にぶつかって、はっとしてびっくりした顔をする。
『なにぼーっとしとん。』
「...ごめん」
「...じゃあね、ありがと、ばいばい、恭平」
それでも俺が前からのかんから不思議そうな顔をする。
「恭平？どした？」
『俺じゃ、ダメ？』
「...どしたの、急に。てか、何が？」
『お前の彼氏。俺じゃ、ダメなん？』
Aは、むちゃくちゃびっくりした顔しとる。
まさか、同じ日に2回も告白されるなんて思ってもないやろな。
しかも、先輩と、幼馴染に。
『急に、こんなこと言われても戸惑うんはわかっとるし、むりに返事急がんでもええ。でも、俺は物心つく前からAと一緒に居て、物心ついた頃にはAのこと好きやったねん。』
むちゃ戸惑っとる。
ごめんな、そんな顔させたいわけやないねん...
でも、正門先輩にとられないためにはこの方法しかない。
『ほんまに、ゆっくりでええから。考えて欲しい。』
『俺は、Aのことが好きです。』
『じゃあ、また...』
夏休み中やから、誘わんとしばらく会われへん。
次いつ会えるかもわからんくて、
そうしか言えへんかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 205人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なぁちゃん(プロフ) - こちらのアカウント登録お願いします！ (2020年3月12日 20時) (
レス) id: 2b64f16b9f (このIDを非表示/違反報告)
なぁちゃん(プロフ) - みぃ☆さん» ありがとうございます！！リアルが忙しくなるので、落ち着いたらまた書こうかなぁなんて思ってます！ (2019年11月8日 23時) (レス) id: bf86b66e32 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ☆ - 完結、おめでとうございます！これから、読めなくなるのは、寂しいですが、新作絶対読みます。待ってますね！！ (2019年11月5日 17時) (レス) id: 38f9af8661 (このIDを非表示/違反報告)
なぁちゃん(プロフ) - 咲良さん» ありがとうございます！！初めての小説なのに、そんなふうに言っていただけて光栄です...！！ほんとにありがとうございます！！ (2019年11月4日 16時) (レス) id: bf86b66e32 (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - 完結おめでとうございます〜(*´ω｀*)読んでいてとってもキュンキュンしました〜！新作出たらまた読みに行きますね♪ (2019年11月4日 9時) (レス) id: 9a27e5dd2d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なぁちゃん x他1人 | 作成日時：2019年10月7日 23時
