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4.ただの小学一年生 ページ17









______あれからなんだかんだ仲良くなった零と陣平を見て、子どもってやっぱわけ分かんねー、なんてことをボヤいてから早数日後。


どういうわけだか一人で新幹線に乗り込んだ私は、正午過ぎ現在、東京の喧騒とは違って長閑な長野の地に足をつけていた。




ガキ一人分の荷物を詰めたキャリーケースを転がして、分厚い雲のかかった空を見上げる。



小学一年生にして東京から長野まで一人旅。

いやぁ、俺でなきゃ確実に泣いてるね。








「___っ、Aちゃん!こっちだよー!」


「おー、ひろみつ。ひさしぶりだなー」








さてここから目的地に向かうか、と踵を返したところで、道の向こうから家族と一緒に手を振る景光の姿を捉える。



ここまで迎えに来てくれたところを見るに、どうやら彼の親もうちの両親から事情を聞いているらしい。


だからと言って小学一年生を一人で長野に行かせるかとは思うが。

それで行けちゃうんだから仕方ないよなとも思う。



中身おばさんなめんなよ。








「Aちゃん、むこうでもげんきだった?おともだちふえた?」


「それ、きのうもでんわできいたろ。フツーにげんきだよ。ともだちは、まぁ、ちょっとはふえた」




「!そうなの?おともだち、どんなこなの?」


「どんなって……べつにフツーだよ。ケンカばっかでうるせーやつらばっか」








「てかなんでそんなん気になんの」と何気なく聞けば、屈託のない笑顔で「Aちゃんのことならなんでも知りたいから」なんて言いのける景光。



なんだろう、最近激重彼女ムーブを受けすぎて可愛く思えてきた。



つい昨日も研二に「Aちゃんは俺たち以外必要ないよね?」とかなんとか聞かれたばっかだからな。


当たり障りなく「現在の経済状況的に親は必要かな」って答えたら「じゃあいつか俺がAちゃんを養うね」って言われてことなきを得たけど。




……いや待て、それは本当にことなきを得ているのか?


考え始めたら頭が痛くなってきた。



取り敢えずうちの景光いい子ってことにしといてくれ。








「Aちゃん!おうちついたら、ボクのへやでいっしょにゲームしよ!」


「いいけど、なんのゲームすんの?」


「えっとね、はなふだ!」




「しっっっぶ」








諸伏家に着くまでの道中、会えなかった時間を埋めるようにして私の手を握っている景光は、終始ニコニコと楽しそう。


けれどその口から飛び出す遊びは随分と渋い。



お前んちってそんな古風だったっけ?

私でも久々に聞いたぞ、花札。







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(プロフ) - いつまでも続き待ってます。 (12月22日 23時) (レス) id: 2607c1000c (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - 尊い、、、むり、、、これは尊すぎる好き (9月28日 1時) (レス) @page23 id: 0e552ce067 (このIDを非表示/違反報告)
雪見大福(プロフ) - 好きです!これからも無理せず頑張ってください!更新を楽しみにしてます (8月12日 15時) (レス) @page23 id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
黒谷桃里(プロフ) - ウッッッッッ!!!!めちゃくちゃ好きです!!!!可愛い…… (7月11日 2時) (レス) id: eae39e15db (このIDを非表示/違反報告)
さくらこ(プロフ) - もう更新はしないのでしょうか? (5月18日 23時) (レス) @page23 id: cae0d8d8c8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:無糖 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2022年6月26日 16時

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