▽１０ｃｍの恋▽

１４＊ ページ14

*








『ねぇー、聡ー。』




特性オムライスを頬張りながらしゃべるA。




「こら、ちゃんと食べてから喋んなきゃだめだよ。」





『....ふぁい。』








素直で、可愛い妹みたいなA。








.









『ねぇ、』





今度はちゃんと口に何もいれずに話しかけてくる。








「ん？なぁに？？」




『...このまえ、なんであんなに避けてたの？』









このまえ、








ってあれのこと、だよね。








「.....ある人に聞かれたんだ。」




『何を？』






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？「...なぁ、松島、」



「ん？」





？「お前とAって付き合ってんの？付き合ってないの？」





「...急に何を言い出すかと思ったら(笑)付き合ってないよ？」





？「...お前的にはどうなんだよ。」




「どう...って、Aのこと？」






？「それ以外にないだろ。」





「んー....そうだなぁ.....今までは、ずっと一緒にいる、妹みたいな存在だったんだけど....」





？「...今は？」





「....よくわかんないや。」





？「じゃあ、確かめてみれば？」




「え？」






？「お前らの距離が近すぎなんだよ。」





「...何がいいたいの？」





？「...だから、一回離れてみれば？って話。」









.





.






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「っていう。」





『誰よう、そんなこと聡に吹き込んだのは！』




「ま、いいじゃんいいじゃん。結果仲直りしたんだし？」




『よくないの！聡は良くても私が！！』





「えー...」








あんまり言いたくないんだけどなぁ、








.









『.....まぁいっか。』




あれ、折れた。




「いいんかい！(笑)」





『なんかどうでもよくなった。』









.








.









あの人の言葉で勝手に



Aを傷付けてしまったけれど









「好きだよ、A。」







リビングでおいしそうに頬張る彼女を背に



流す水の音にまぎれて聞こえないようにつぶやく。









わかった大事な俺の心。





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