次男と十男の対峙 ページ6
Side Ukyo
詩織と祈織の部屋へと向かう道すがら私は先程の出来事について考えていた
甲高い悲鳴と腕の傷
それだけを見れば、確かに彼女が被害者で詩織が加害者に見えるだろう
しかし、どうにも納得がいかない
第1、詩織があんなに人が来やすい所でそんなことをするだろうか？
詩織は祈織同様頭の出来は兄弟随一だ
人が来る可能性も十分考慮して場所を選ぶはず
そこまで考えて愕然とした
私は実の妹を疑っているのか！
一度考えたことを全てリセットするように頭を振り気持ちを切り替え祈織の部屋のドアをノックした
Side end
「はい」
扉の先にいたのは右京兄さんだった。
「祈織、詩織のことで話しがあるのでリビングに来てください」
「話しって、彼女とのこと？」
「ええ、わかっているなら話しは早いですよね」
「悪いけど、僕はいかないよ。詩織から話しは全て聞いた。あの時誰も詩織の話しを信じよう
としなかったのに今更どう言い訳するの？」
「あの場では誰も冷静な判断が出来なかった。だからこうして話し合うのです」
「推定無罪の原則」
「っつ！！」
「右京兄さんは弁護士だから知ってるはずだよね」
「ええ。証拠がない限り疑われた者を罰することはできない。憲法にも記されている事です」
「彼女との件について詩織がやったという証拠は何一つない。なのに詩織がやったと疑った兄弟がいた。だから詩織はあそこまで…」
そうして、祈織は部屋の中を振り返った
「どういうことです？」
「見ればわかる」
祈織は右京を部屋の中にいれた
部屋の中を見渡すとベッドの中で眠っている詩織がいた
しかしその顔色はおそろしく悪かった
「右京兄さんは詩織がやったと思ってる？」
「正直、分かりかねています。詩織がやったとは思えない。しかし彼女が嘘をついているとも言い切れない」
「じゃあ中立ということでいい？」
「そういうことになるでしょうね」
「詩織にさっきの話しを聞くなら条件を出すよ」
「なんですか？」
「彼女を詩織の話しを聞く時同席させないこと。話しの途中で怒鳴ったり否定したりしないこと。状況証拠しかない現状で詩織がやったと決めつけたりしないこと。これを全員が守れるならいいよ」
「雅臣兄さん、要、梓はともかく椿、昴、侑介は無理でしょうね。弥もおそらく」
「だと思った。3人とも結構単純だから。弥もそういう所の判断はできないだろうし。詩織に聞いてみるしかないな」
祈織は詩織をゆっくりと起こし始めた
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水無月のぞみ - 名前変換されてこそ夢小説じゃないの？ (2022年1月11日 6時) (
レス) id: 90a3a483bc (このIDを非表示/違反報告)
夕凪(プロフ) - ふぢさん» 最初のページに名前固定ですと明記してあります。ちゃんと読んでいただけたでしょうか？こちらも理由があって名前固定にしているので変えるつもりはありません。 (2014年12月1日 17時) (レス) id: cddaab9fd1 (このIDを非表示/違反報告)
ふぢ(プロフ) - 名前書くところ、すぐにつくってくださいやくなこと (2014年12月1日 17時) (レス) id: 06f239ce38 (このIDを非表示/違反報告)
来栖歩美(プロフ) - 更新、お疲れさまでした！ (2014年11月18日 19時) (レス) id: 709b45f807 (このIDを非表示/違反報告)
トモ(プロフ) - 完結？おめでとー(*^ω^)ﾉ♪続編楽しみにしてる！ (2014年11月18日 19時) (レス) id: 03b05e44d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夕凪 | 作成日時：2014年10月2日 1時
