その先へ 後編 ページ45
「ひとりぼっちって寂しいよね。自分一人しかこの世界に存在してないんじゃないかって錯覚してしまうくらい…」
すごく悲しそうな表情
なんで詩織さんがそんな悲しそうな顔をするの？
「ごめんね。うちの兄弟達が誰も気づけなくて」
刹那、私は温かいぬくもりに包まれていた
「私はね妹が出来るって聞いてすごく嬉しかったの。うちは男兄弟しかいなかったから…。もっと早く伝えてあげればよかった。本当にごめんね」
すぐ側から声が聞こえる
誰かに抱きしめられている感覚なんて久しぶりだった
「ごめんなさい…ごめんなさいっ！私、ずっと嫉妬してた。いつも兄弟の輪の中心にいる詩織さんが羨ましくて…妬ましかった。だから…どんな狡い方法を使ってもその場所が欲しかった」
「だからこんなことをしたのね」
「…はい。そのうち自分でも制御出来なくなって…」
「もういいよ。あなたもあなたなりに苦しんでいたんでしょう」
「だけどっ…!」
「それじゃ自分が許せない？」
「はい…私のしたことは許されていいことじゃないですから。私の一方的な感情に詩織さんだけでなく兄弟全員を巻き込んでしまった」
「…じゃあこうしましょう。あなたはこれからずっと私の妹として朝日奈家で暮らしていく。もちろん他の兄弟と一緒にね」
「それはっ…」
「時間がかかってもいい。ちゃんと兄弟全員と仲直りして一緒に暮らすこと。それが私からの罰」
ああ琉生さんや光さんが言っていた通りだ
決して怒ることはなかった
色んなことをしてしまった私に対し妹として一緒に暮らそうと言ってくれた
こんなに優しくて温かい人を私は傷つけてしまったんだ…
「はい…お姉ちゃん」
「…!よろしくね、絵麻」
Side end
「で、兄さんたちはいつまでその扉の影にいるのかしら？」
ガシャドスッズデッパリーン
「何ですか今の音？」
「ほっておけばいいよ」
扉の影から人が出てくる
「詩織…ごめんな」
「すいませんでした」
「詩織姉すまねぇ！」
「すまない…」
「ごめんね」
出てきたのは、件の兄弟達
どうやら隠れて盗み聞きしていたようで…
「全く…どうでもいいところでは鋭いくせに肝心なところでは随分おとぼけなのね」
ビクッ
6人の肩が面白いほど揺れる
「私と絵麻の話聞いていたのでしょう？だったら兄さん達も同じだからね。でも暫く祈織や光兄さんにいびられるのは覚悟しておいた方がいいよ」
「わかってる。本当にごめんな」
こうして私は漸く兄弟と和解できた
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水無月のぞみ - 名前変換されてこそ夢小説じゃないの？ (2022年1月11日 6時) (
レス) id: 90a3a483bc (このIDを非表示/違反報告)
夕凪(プロフ) - ふぢさん» 最初のページに名前固定ですと明記してあります。ちゃんと読んでいただけたでしょうか？こちらも理由があって名前固定にしているので変えるつもりはありません。 (2014年12月1日 17時) (レス) id: cddaab9fd1 (このIDを非表示/違反報告)
ふぢ(プロフ) - 名前書くところ、すぐにつくってくださいやくなこと (2014年12月1日 17時) (レス) id: 06f239ce38 (このIDを非表示/違反報告)
来栖歩美(プロフ) - 更新、お疲れさまでした！ (2014年11月18日 19時) (レス) id: 709b45f807 (このIDを非表示/違反報告)
トモ(プロフ) - 完結？おめでとー(*^ω^)ﾉ♪続編楽しみにしてる！ (2014年11月18日 19時) (レス) id: 03b05e44d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夕凪 | 作成日時：2014年10月2日 1時
