僕の姉 ページ37
Side Futo
僕には1人姉がいる
男だらけの兄弟の中でたった1人だけの姉
昔から僕は詩織姉のことが大好きだった
いつも優しくてアイドルになってからもずっと応援してくれていて僕が本当は俳優になりたいってことも知っている
でもツアーで暫く家に帰れなかったから何があったのかなんて知らなかった
だから要からいきなり詩織姉と祈織が倒れて入院したなんてメールが着て本当に驚いた
知っていたら無理にでも帰っていたのに…
Side end
「お二人の病室は602号室です」
受付で病室を聞き兄弟全員で向かった
誰一人言葉を発することはなくまるでお葬式のようだった
コンコン
一応ノックしてから部屋の中に入る
病室にはベッドが2台並んでいてそこに2人は眠っていた
「祈織が倒れた原因は詩織が自分の目の前で血を吐いて倒れていたからじゃないかな」
もし椿が同じように血を吐いて倒れていたらと考えるだけで心が冷えていく
自分の魂の一部が欠けていくような感覚
きっと祈織はそれを感じたのだろう
「梓？どうしたんだいきなり」
「今の詩織の姿見てると本当にいなくなっちゃうんじゃないかって…」
梓の瞳から雫が流れた
「あーちゃん…」
「もし詩織がこのまま起きなかったらどうしようって…」
詩織の側にいた光や棗、琉生も同じことを思っていたのかその表情はまるで泣いているように見える
「まーくん、いっくんとしぃちゃんどこか行っちゃうの？僕、いっくんとしぃちゃんにまだごめんなさいしてないのに」
「どこも行かないよ。ただ2人とも少し疲れちゃったからお休みしてるんだ」
ただの疲れだけであればどれほどよいか
病室を流れる沈黙が痛かった
その時風斗が動いた
詩織のベッドサイドにある椅子に座ると詩織に話しかけはじめたのだ
「ねぇ詩織姉いつもみたいにおかえりなさい、お疲れ様って言ってよ。やっと帰ってきたんだから。そんな顔で眠ってないでよ…」
「風斗…」
兄弟に対して生意気な風斗だが詩織にはよく懐いていた
それだからだろうか
風斗は今にも泣きそうな顔をしていた
そんな風斗の顔に白い手が伸ばされる
「…おかえり…なさい、風斗。ツアー…お疲れ…様」
「詩織姉っ！」
「…私は…大丈夫だから…泣かないで…少し…休めば…きっと…治るから…ね」
そうして詩織は一瞬花のように微笑むとまた眠りについた
「…そんな顔してどうして大丈夫なんて言うんだよ！」
静寂の中風斗の叫びだけが響いていた
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水無月のぞみ - 名前変換されてこそ夢小説じゃないの？ (2022年1月11日 6時) (
レス) id: 90a3a483bc (このIDを非表示/違反報告)
夕凪(プロフ) - ふぢさん» 最初のページに名前固定ですと明記してあります。ちゃんと読んでいただけたでしょうか？こちらも理由があって名前固定にしているので変えるつもりはありません。 (2014年12月1日 17時) (レス) id: cddaab9fd1 (このIDを非表示/違反報告)
ふぢ(プロフ) - 名前書くところ、すぐにつくってくださいやくなこと (2014年12月1日 17時) (レス) id: 06f239ce38 (このIDを非表示/違反報告)
来栖歩美(プロフ) - 更新、お疲れさまでした！ (2014年11月18日 19時) (レス) id: 709b45f807 (このIDを非表示/違反報告)
トモ(プロフ) - 完結？おめでとー(*^ω^)ﾉ♪続編楽しみにしてる！ (2014年11月18日 19時) (レス) id: 03b05e44d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夕凪 | 作成日時：2014年10月2日 1時
