双子の繋がり ページ35
翌日私が目を覚ましたのはもうお昼を過ぎた頃だった
昨日に比べて随分体が楽になった
ベッドサイドの机に置いてあった眼鏡をかけて部屋の中を見渡す
するとメモ書きを見つけた
”詩織へ”
おはよう。学校へは連絡してあるから今日は１日ゆっくり休むこと。お昼はリビングのレンジの中に入ってるから食べれる分だけは食べること。今日はなるべく早く帰ってくるから心配しなくていいから 祈織
食欲は何もないし相変わらず胃がズキズキしているが食べておかないと祈織に怒られる
祈織に怒られるのが私は1番嫌だ
私はリビングに向かった
＊ ＊ ＊ ＊
リビングには誰もいなくて静まりかえっていた
今日は平日だから当然だ
レンジで温めたり食事の準備をする
それは準備が終わって食べようとした時だった
「…ゴホッゴホッ」
喉の奥から鉄臭い液体がせり上がってくる
「ゴホッゴホッ」
ガシャーンパリーン
ドサッ
自分の虚弱体質を恨みながら私の意識は闇に沈んだ
＊ ＊ ＊ ＊
夕方珍しく椿と梓、要がエントランスで鉢合わせた
祈織も鉢合わせたがさっさと先に入ってしまっていた
「珍しいねつばちゃんとあーちゃんがこんなに早いなんて」
「うん、今日は早く終わったからね。それにちゃんと詩織に謝らないと」
「そっか」
3人は5階へと向かった
「要兄さん！詩織見てない？」
「見てないけどどうかした？」
「詩織が部屋にいないんだ。僕の部屋にも詩織の部屋にも」
「リビングは見た？」
「まだだけど…」
「まずはリビングを見てからだ。居なかったら兄弟全員に連絡して捜索しよう」
「わかった」
4人はリビングに入っていった
一見すると人影はない
ピチョンピチョン
「珍しいな。京兄が蛇口締め忘れるなんて。俺締めてくるね」
要がキッチンに行こうと奥へまわった時だった
「詩織！詩織！しっかりしろ！」
要の焦った声に全員が寄ってくる
そこには血を吐いたまま倒れている詩織がいた
「…詩織、嘘だよね。詩織は僕をおいてったりしないよね…。ほら目を開けて、おかえりって言ってよ」
祈織の虚ろな問いかけにも一切答えることはない
ふっ
「祈織！」
崩れ落ちた祈織の体をとっさに梓が抱きとめる
「つばちゃん、救急車2台。大至急！」
目の前で倒れている2人に動揺した椿は聞こえていない
「「椿！」」
「かな兄…梓…」
「落ち着いて椿。2人は大丈夫だから。救急車を呼んで」
「うん」
そして2人は雅臣の働く病院へと緊急搬送された
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 272人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
水無月のぞみ - 名前変換されてこそ夢小説じゃないの？ (2022年1月11日 6時) (
レス) id: 90a3a483bc (このIDを非表示/違反報告)
夕凪(プロフ) - ふぢさん» 最初のページに名前固定ですと明記してあります。ちゃんと読んでいただけたでしょうか？こちらも理由があって名前固定にしているので変えるつもりはありません。 (2014年12月1日 17時) (レス) id: cddaab9fd1 (このIDを非表示/違反報告)
ふぢ(プロフ) - 名前書くところ、すぐにつくってくださいやくなこと (2014年12月1日 17時) (レス) id: 06f239ce38 (このIDを非表示/違反報告)
来栖歩美(プロフ) - 更新、お疲れさまでした！ (2014年11月18日 19時) (レス) id: 709b45f807 (このIDを非表示/違反報告)
トモ(プロフ) - 完結？おめでとー(*^ω^)ﾉ♪続編楽しみにしてる！ (2014年11月18日 19時) (レス) id: 03b05e44d0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夕凪 | 作成日時：2014年10月2日 1時
