魂の片割れ ページ4
彼女が去ってから一気に膝から崩れ落ちそうになった所を助けてくれたのは祈織だった
「詩織大丈夫？顔真っ青だよ」
「い、おり」
ただどうしようもなく怖くて祈織に抱きついた。
「祈織…祈織…」
「とりあえず僕の部屋に行こう。そこまで歩けそう？」
首を横に振ると
「わかった。ちょっとごめんね」
そう言って私を横抱きにした。
触れた胸元から聞こえる音は子守唄のようでひどく安心する。
「しっかり捕まっててね」
そうして私は祈織の部屋に向かった
＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊
「詩織、一体何があったの？」
「祈織は私を信じてくれる？」
「当たり前だよ。僕は詩織の魂の片割れなんだから」
「ありがとう…私祈織と双子でよかった」
「僕も詩織と双子でよかった」
私は祈織に全てを話した。
彼女のこと。
兄弟のこと。
さっき起きた出来事の全てを。
全て話し終えると祈織はぎゅうと抱き締めてくれた。
昔からの私たちの癖。
片割れのどちらかが傷ついた時はもう片方が半分傷を背負う。
私たちは2人で1人だから。
祈織の体温は私より少し高くてその温かさにホッとする。
「詩織、僕が絶対守るから。彼女からも兄弟からも…」
「ありがとう、お兄ちゃん」
そして私の意識は闇に堕ちた
Side Iori
僕の服を掴んだまま眠ってしまった詩織。
部屋の前で崩れ落ちそうになった詩織の顔は真っ青で今にも倒れそうだった。
こういう時の詩織はだいたい何か人の感情に当てられた時が多い。
声をかけると一瞬怯えたように周りを確認し僕しかいないとわかると抱きついて来た。
とりあえず廊下では冷えてしまうからと軽い詩織の体を抱き上げ僕の部屋に向かった。
部屋で出来る限り優しく何があったか聞くと、話しを信じてくれるかと聞いた詩織。
僕にとってそんなもの愚問でしかない。
だけど、詩織にとっては大事なことだったんだと話しを聞いた後理解した。
詩織のことをその場に集まった兄弟は誰1人信じようとしなかった。
僕の大事な片割れが負った傷
詩織を抱き締めながら、兄弟に対しての抑えきれない怒りが湧いてくる
一方的に詩織を悪だと決めつけた兄弟を僕は許さない。
眠りに落ちる寸前に呟いた”お兄ちゃん”の一言
”お兄ちゃん”
それは精神的に辛いことがあった時の詩織なりのサイン
心配しなくていいよ、詩織
僕が必ず守るから
今はまだゆっくりとおやすみ
そうして僕は詩織のかけていた眼鏡をそっと外した
side end
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水無月のぞみ - 名前変換されてこそ夢小説じゃないの？ (2022年1月11日 6時) (
レス) id: 90a3a483bc (このIDを非表示/違反報告)
夕凪(プロフ) - ふぢさん» 最初のページに名前固定ですと明記してあります。ちゃんと読んでいただけたでしょうか？こちらも理由があって名前固定にしているので変えるつもりはありません。 (2014年12月1日 17時) (レス) id: cddaab9fd1 (このIDを非表示/違反報告)
ふぢ(プロフ) - 名前書くところ、すぐにつくってくださいやくなこと (2014年12月1日 17時) (レス) id: 06f239ce38 (このIDを非表示/違反報告)
来栖歩美(プロフ) - 更新、お疲れさまでした！ (2014年11月18日 19時) (レス) id: 709b45f807 (このIDを非表示/違反報告)
トモ(プロフ) - 完結？おめでとー(*^ω^)ﾉ♪続編楽しみにしてる！ (2014年11月18日 19時) (レス) id: 03b05e44d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夕凪 | 作成日時：2014年10月2日 1時
