一つの決断 ページ28
Side Shiori
すごく悲しい夢を見た
祈織も琉生兄さんも他の兄弟もみんないなくなっちゃう夢
私一人しか存在してない世界
あんなことされてもまだいないと寂しいと思ってしまう
誰でもいいからそばにいて欲しくて思わず手を伸ばした
「…いかないで…！」
けどその手は誰にも届かないとなんとなく感じていた
でも…
ぎゅっ
ちゃんと届いたみたいだ
悪夢を断ち切るように私は目を開けた
Side end
部屋で5人で今後について話していた時
「…いかないで…！」
詩織の声が聞こえてきた
そして伸ばされた腕
俺は迷いなくその伸ばされた腕を握り詩織の体を引き寄せた
「詩織」
「…なつ兄…？」
久しぶりちゃんと見た妹の顏
いつもと違って頬は赤いし目も潤んでいてやつれている
だけど確かに詩織だ
「いつかえってきたの？」
「さっきだ。詩織に会いたくなってな」
そう言うとぎゅっと抱きついてきた詩織
まだ体はびっくりするほど熱かった
「祈織、体温計あるか？」
「はい」
祈織から渡された体温計を手に取り詩織の体を抱き起こした
そして体温計を詩織に渡す
ピピッ
「39.2。道理で熱いわけだ」
平熱が35度台の詩織には相当辛いはず
「なっちゃん、これ」
かな兄から渡されたのはコップ一杯の水
「飲めるか？」
こくん
少しずつ少しずつ飲ませていく
全て飲ませるとまた詩織の体をベッドに横たわせた
「…どこにもいかない？」
「いかない。暫くはマンションにいる。だからもう寝ろ」
「…やくそくだからね」
「ああ」
そして詩織はまた直ぐ眠りについた
「棗兄さん、手慣れてるね」
「まあ昔からだしな」
「確かに棗は詩織からの指名が多かったけど」
「ひーちゃん、詩織が居たのに気づかなかったからって拗ねてるんだね」
「そんなことない！要は黙ってなさい」
「詩織ちゃん、朝より熱、上がってたね」
「そうだね…。どうしようか」
「嫌かもしれないが雅兄に診てもらったらどうだ？」
棗の一言に琉生と祈織の顏が険しくなる
「どうする、祈織君」
「詩織を追い詰めたのは兄弟達だ。そんな兄弟の1人になんか診てもらいたくないけど…」
そこまで言うと詩織を見つめる祈織
詩織を見つめる祈織は愛しい者を見つめるようなどこまでも優しい瞳をしていた
「はやく楽にしてあげたいから…」
「わかった。俺、雅兄呼んでくるな」
「頼むね、なっちゃん」
棗は雅臣を呼ぶため部屋を出て行った
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水無月のぞみ - 名前変換されてこそ夢小説じゃないの？ (2022年1月11日 6時) (
レス) id: 90a3a483bc (このIDを非表示/違反報告)
夕凪(プロフ) - ふぢさん» 最初のページに名前固定ですと明記してあります。ちゃんと読んでいただけたでしょうか？こちらも理由があって名前固定にしているので変えるつもりはありません。 (2014年12月1日 17時) (レス) id: cddaab9fd1 (このIDを非表示/違反報告)
ふぢ(プロフ) - 名前書くところ、すぐにつくってくださいやくなこと (2014年12月1日 17時) (レス) id: 06f239ce38 (このIDを非表示/違反報告)
来栖歩美(プロフ) - 更新、お疲れさまでした！ (2014年11月18日 19時) (レス) id: 709b45f807 (このIDを非表示/違反報告)
トモ(プロフ) - 完結？おめでとー(*^ω^)ﾉ♪続編楽しみにしてる！ (2014年11月18日 19時) (レス) id: 03b05e44d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夕凪 | 作成日時：2014年10月2日 1時
