転校生がU-19の選手だったんだけど。【HQ】

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「あ、田中来た」

「あれ？誰？一緒にいる奴」




「あ！ちょっと紹介したい奴がいるんで集合してもらっていいッスか！」




田中くんがそう言うと、練習をしていた部員は不思議な顔を浮かべながら集まった。

皆は俺に向かってきっとこう思ってる。


(誰…？)


田中くんが俺を前に突き出す。
結構背中が痛いんだよな。




「今日俺のクラスに転校してきた奴だ！！名前は！！…えっと…」

「あ、そういや先生言ってなかったね。
黒澤Aです。よろしくお願いします」

「黒澤Aってあの黒澤Aか！？」

「分かんないですけど黒澤Aです」




大人っぽい顔の黒髪短髪の彼が言う。





途端、バレー部員達はパニックパニック。
オレンジくんは微妙に状況がわかっていないらしく、隣りにいる目つきの悪い子に「なあ、誰だ？」と聞いた。


目つきくんは凄くイカツイ顔をしてオレンジくんの肩を掴んでグラグラ揺らしながら「日向ボゲェ!!!!知らねえのかよ!!!!」




オレンジくん、吐きそう。




「おぅっ…かげっ…かげやっ…やめろよっ…」

「バレーやってんならそんぐらい調べろボゲェ!!!!」

「そろそろやめて差し上げて」




かげやナントカくんの肩をぽん、と叩くと目つきくんはショックパニック状態であら大変。


「くろっ…くろさっ…わさんが俺に触れっ…」いや、そんなにか。大丈夫か。




優しそうな灰色の髪の子が一冊の雑誌___月バリを持ってきて、皆に見て見て！！と見せた。

だが、俺にとっては恥ずかしいったらありゃしない。ああ、恥ずかしい恥ずかしい…。






あちこちから「おお…」とか「本物だ」とかの声が聞こえる。


いや、本物です。多分。





「これ…君だよね！？」

「え？……あー…はい。そっす」

「おおおお!!!!!本物だぁ!!!!!」

「んな大袈裟な…」




ちょっと照れます。


オレンジくんは、スパイク教えてと言ってきて、目つきくんはサーブ…。他の皆も俺も俺もと近寄ってきてはねだった。


大人くんは「うるさい!!!」と言って沈めると、俺に寄ってきて「入部希望か？」




「はい」

「!!!そうか！宜しくな！！」

「こちらこそ、宜しくお願いします」





「よっしゃあああ!!!
U-19の黒澤Aげっとだぜ!!!!」




『おっしゃあああ!!!!』





そんな光景を見て俺は一言。




「騒がしいというか…元気だなあ」








**

すげえ…


これからもお願いします！！！

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