Fireworks. (ページ18)

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＊HappyValentine＊ページ18

今までこの作品で書いてきた方達のバレンタインのお話。少し遅刻しましたがまだセーフだと信じてます。
新山さんは「答え合わせ」の世界線です

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(…あ、また貰ってる)川西さんとお付き合いしてから初めてのバレンタイン。付き合う前から思っていたが、彼はとてもモテる。私よりいい人からも告白されているだろうに、どうして私を選んでくれたのか分からなくて。自分に自信がない為どうしても不安になってしまう。一応チョコレートも作ってみたけど、不器用だからあまり上手に作れなかったしいらないかな…と思いその場を後にしようとすれば「A」と声を掛けられる。「それ」「え？」「そのチョコ、誰にあげる気なん」そんな事を言う目の前の彼の表情は、少し不安そうで。
「…川西さんの為に作ったけど、いっぱい貰ってるだろうから、いらないかなって」「いや、はあ〜…」私がそう言えば、さっきの不安そうな表情とは一変して少し安心したような表情を見せる川西さん。そしてそれと同時に大きい溜息をついた後、また口を開いた。

「好きな子から貰うチョコが1番嬉しいに決まってるやん」

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「ハッピーバレンタイン」そう言い私に可愛くラッピングされた箱を差し出す目の前の彼。一瞬何の事か理解できなかったが、所謂"逆チョコ"と呼ばれるものを私は今堂前に貰った、という解釈でいいのだろうか。これは。「なんでまた…」「いや、いつもお世話になってるんで？たまにはこういうのもいいかな〜って」
……寧ろ、お世話になっているのは私の方だと思うし、本来こういう日にチョコレートをあげるのも私の方だと思うが。まあ彼にこういう事を言っても意味が無いのは理解しているので、「ありがとう」とお礼を告げ大人しく受け取る。「他の人にもあげたん？」私がそう尋ねると、首を横に振る彼。「Aだけやで」「ええ、まじですか。なんか申し訳ないな…」しかもこれ、結構いいお店のチョコでは？いつもお世話されているのは私の方なのに、本当に申し訳なさを感じていれば少し呆れたような表情をする堂前。そんな表情の堂前から紡がれる言葉の意味を、私はよく理解できなかった。

「…いくらなんでも鈍感すぎん?」

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