○ ページ4
【性格】
人前だろうがそうでなかろうが暗く大人しい。
なんなら人前だと極度の緊張状態に陥り、おどおどとした態度になり行動も焦って上手くできず、どもりもするのでよく聞き返される。
そんなこんなで、とにかく人付き合いが苦手。なのでいつもひっそりと、存在感を薄くして生活している。
そんな彼は潔癖症である。しかも変な方向に拗らせている。
まず、マスクは大体使い捨て。何故なら一度汚れた外気に触れたものを二度もつけることはしたくないから。
衣服に関しては、こちらも1度来たら2度は着たくない、思うことはあれど、流石に金がもったいないのでせめてもと念入りに洗って着ている。
人に触れられることをあまり好いていないし、人が大勢いる場所もあまり好きではない。理由はもちろん汚れるから。揺るぎない。
しかし例外がある。それは彼が大学に入りたての頃に見かけたとあるヒト。
そのヒト(以降、あの子)を一目見た時から心底惚れ込んだ。あの子だけは、汚いものだらけのこの世界で、唯一穢れなき存在に見えた。
あの子になら触れられてもいい、むしろ触れられたい、でも逆に自分があの子を汚してしまうかもしれない…と、とにかくあの子を神格化する思考を持ち合わせている。
あの子に間接的でいいから触れたいと、あの子の私物やあの子の使用済みのゴミなどを集めている。どれだけ汚いものでも、あの子の触れたものと思えば宝物。
あの子のためなら自分をねじ曲げることだって容易いし、喜んでする。そのくらいにはあの子に心酔している。
とはいえ、仮にあの子に話しかけられたとしても、それはそれでどもってしまう。嬉しさと緊張と焦りとエトセトラエトセトラで挙動不審になる。
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ねこなべやみなべ | 作者ホームページ:http teno1
作成日時:2022年11月12日 20時