【放オカCS】にこはいつでもにーっこにこ！ (ページ12)

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ある日兄は、父親と共に山へと訪れた。

そこには柵が設けられておらず、危険なため立ち入り禁止の看板が立てられていたが、そんなものは無視した。

酒やパチンコに一日を費やし、更にはろくな食生活も送っていない父親は、そのふらふらとした足取りで、あくまでも「勝手に」落ちていった。 

それが兄の目的だった。自分たちを理不尽に甚振り、愛犬を苦しませ殺し、家族を壊した父親さえいなければ、きっとまた幸せになれると信じていたから。

しかし、現実はそう上手くいかなかった。

母親はにこ達に「いつでもにこにこで、幸せになるんだよ」と言葉を遺し、父親の後を追って自決した。あんな伴侶でも、まだ愛していた。

そしてたった2人、残された兄とにこもおかしくなってしまった。

父親を死へと導いた本人である兄は、父も母も愛犬も全て消えてしまったことにより、これ以上大切なものを作りたくないと引きこもるようになった。今では昔よりももっと深くにこを溺愛している。

にこは、昔はあんなに幸せだったのに、今や兄以外の家族が全員酷い形で消えてしまったことに耐えられず、精神が壊れてしまった。

その上、母親の願いを叶えようといつでも笑顔を心がけていたせいで、「いつでもにこにこでいなくちゃ」という使命感に苛まれてしまった。

しかし入院はしていない。それはにこもまた「もうこれ以上大事な家族を失いたくない」からである。

一応定期的な通院はしている。そこで薬をもらったり話を聞いてもらったりしている。

……とまあ、兄とにこは「共依存」の関係にある。

イメソン等は未定です。何か良いものがあれば……

入部理由は「何となく」。自分でもなんで入ったか覚えていないが、まあそれなりに楽しいからいっか！と思っている。