優しい風の香り (ページ19)

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朝ページ19

不死川｢はっ！｣

俺はなんていう夢を見ていたんだ

Aとあんなことを…

深い口付けをしたり、
それ以上の夢を見てしまった

それにしてもここはどこだァ？
俺は確か宇隨と飲んでて…

この布団、Aのような匂いがする

そんなことを思っていると
襖が開いた

『あ、起きられたんですね
おはようございます、実弥さん
お加減いかがですか？』

不死川｢え、どうして…お前ェ｣

『宇髄さんが運んで来てくれたんです
お店から一番近いからって』

こいつの屋敷に泊まり
こいつの布団で寝て
そして、あの夢…
意を決してAに問う

不死川｢俺はお前に何かしてないかァ？｣

Aは数秒、間をあけ
茹でダコの様に顔を真っ赤にした

『いえっ！なにも！』

明らかに何かあったのだ

慌てて何か言おうとしたが
Aに遮られてしまった

『本当に！大丈夫ですので！
しょ、、食事！用意してます！
冷めないうちに食べちゃって下さい！』

そう言うとAは
部屋から出ていった

不死川｢あァ…何をしたんだ、俺はァ｣

頭を抱えた

･･･

居間の方へ行くと
味噌汁と焼き魚のいい匂いがした

朝からこんなに食べるのかと
驚くくらいの品数が並んでいた

不死川｢朝から豪勢だなァ｣

『実弥さんと一緒に食べると思ったら
つい、作りすぎちゃいました(笑)』

頬を微かに染め、はにかんだ顔
抱きしめたい衝動に駆られるが
頭を撫でるだけにしておいた

『お口に合うといいのですが…』

不死川｢うめェ、料理上手いんだなァ｣

つい、こんな状況だと想像してしまう
もし夫婦になったら
毎日がこんな感じなのかと

『よかったです！たくさん食べてください』

･･･

食事を終え、2人で縁側に座っていると
Aの顔色が悪いことに気づいた

不死川｢どォした、顔色が悪ィ｣

『ちょっと寝不足で…
お腹いっぱいになったら
眠くなってきちゃいました』

Aは大きな欠伸をする

俺はAの肩を抱き寄せ
自分に寄りかからせる

不死川｢夜は任務だろォ、
今のうちに寝とけェ｣

相当眠かったのか
Aは抵抗せずに
すぐに寝息が聞こえてきた

そのままAの体を倒し
膝枕をしてやる

頭を撫で、Aの寝顔を眺めていた

Aへの気持ちは
膨らむばかりであった