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チラシ ページ36

「俺、着替えてから行くわ。Aは先に音楽室行ってて。しげがおると思うから」
『うん』
拓也君は執事姿でライブするのは嫌だと、制服に着替えに行ってしまった。
私は先に音楽室に向かう。
音楽室は屋上を下りて、三階を真っ直ぐ進んでいくと見えてくる。





「この後、音楽室でライブありまーす」





廊下を歩いていると、二人の男子生徒がチラシを配っていた。
「君、一年生?」
『あ、はい』
「俺らKANA-BOONってバンドやってて、この後ライブあるんやけど来てくれへん?」
男子生徒にチラシを渡された。
チラシには音楽室で行うライブの事が書いてあった。
「古賀〜、俺もうチラシ配るの飽きたわ〜」
古賀君と私の元に一人の男子生徒がやって来た。
「仕方ないやろ。川上先輩に頼まれたんやから」
「でも〜」
「でもやない!こいちゃんはちゃんとやってるやろ?」
『あの、私これから音楽室に行こうと思ってて……』
「え、マジで!」
彼の表情が急に晴れた。
「飯田、女の子が来るってなった瞬間にテンションあがり過ぎやろ」
「だって〜、こんな可愛い子がライブ来るなんて知ったら誰でもテンション上がるやろ〜」
飯田君の顔のニヤニヤが止まらない。
「こいちゃんとしげにも教えてあげようっと」
飯田君の顔見てたらオーラルの知り合いって言いづらい。
しかも、拓也君と付き合ってるなんて……。








義勝のLINEを頼りに、拓也たちの行動を予測しながするのは楽しい。
三階に辿り着き、この廊下を真っ直ぐ進めば音楽室がある。
義勝の話だと、屋上は鍵が閉まってて行けないんだっけ。
だが、その屋上の方から、見たことのある生徒が歩いてきた。


KANA-BOONのボーカル、谷口鮪だ。


「鮪、どこ行ってたの?」
「屋上。閉まってる筈なのに鍵開いてたから、練習してきた」
鍵が開いてる?
「てか、KOUHEI一人なん?GENたちは?」
「ああ、GENたちとはぐれちゃってさ」
……俺は運がいいな。
「眼鏡してんのに迷子になるんやな」
「うるさいな。眼鏡は関係ないだろ」
「あ、KOUHEIってKEYTALK見に行くんやろ?俺と一緒に音楽室行くか?」
「いや、後で一人で行くよ」
屋上の鍵を開けてくれた奴に感謝しなきゃな。
これからが本番だ。
きっと水沢と義勝は、もう音楽室にいる筈だ。





頑張れよ、俺の執事。

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神吉ひなの(プロフ) - ほんとに更新お願いします。いいところで止まってしまっているので、、 (2017年8月28日 14時) (レス) id: 8d3e88b876 (このIDを非表示/違反報告)
ふわり(プロフ) - きたの赤身さん» いえいえ!こちらこそすごく楽しませてもらってます!作者さんの文才に感心しっぱなしです!!笑これからも応援してます!!(*´∇`*) (2017年3月5日 12時) (レス) id: bbf1916b32 (このIDを非表示/違反報告)
きたの赤身(プロフ) - ふわりさん» コメントありがとうございました!凄い励まされたので更新頑張ります! (2017年3月5日 2時) (レス) id: 5637995c07 (このIDを非表示/違反報告)
ふわり(プロフ) - コメント失礼します!とっても面白いです!物語の世界に引き込まれました!!是非更新していただけると嬉しいです! (2017年3月2日 20時) (レス) id: bbf1916b32 (このIDを非表示/違反報告)
きたの赤身(プロフ) - 月苺さん» ありがとうございます!KOUHEIさんをブラックキャラにしていいのかと思いながら書いていたので(笑)、気に入って頂けてるなんて嬉しいです!更新頑張ります!! (2016年12月16日 15時) (レス) id: 5637995c07 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きたの赤身 | 作成日時:2016年11月8日 3時

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