文化祭 ページ30
文化祭、当日。
「水沢さん……、凄い似合ってる……!」
『そ、そうかな……?』
メイド服に着替えた私を見て、寺田さんはとても興奮している。
「うん!デザインして良かった!」
寺田さんは目を輝かせながらデジカメを取り出し、私を撮影し始めた。
「おー!A、可愛いやん!!」
「水沢、めっちゃ良いよ!!」
燕尾服姿のあきら君と八木君が近寄ってきた。
『二人も似合ってるよ』
「ほんまにー?嬉しいわあ」
「俺もー!!」
「寺田さん、着替えたで」
振り替えると、燕尾服を来た拓也君がいた。
「……かっこいい!二人とも並んでみて!」
寺田さんは拓也君を私の横に並ばせた。
そして、デジカメのシャッターを切る。
「カフェで執事やるの提案したの寺田さんらしいで。執事モノのアニメが好きやってセイヤが言うてた」
『……そうなんだ』
だから今日テンション高いんだ。
「……似合ってるで」
拓也君は小声で私に言った。
『ありがとう』
「今日のA、ほんまにお人形さんみたいやわ」
クラスメイトがいるのに、人形とか言わないでよ。
「うん。山中君の言う通りだよ!」
寺田さんはシャッターを切り続ける。
「……今日は人形って言うても問題ないみたいやな」
拓也君はニヤリと笑う。
確かに、今日の格好を見たら人形みたいって言われても仕方ないのかもしれない。
「……今日は楽しもうな、お人形さん?」
人前でこんな事言われると、いつも以上にドキドキするよ……。
電車に揺られ、Aが待つ高校へ向かっていた。
「GEN、落ち着いてないな〜」
「水沢に会えるのがそんなに嬉しいのか〜?」
RYU-TAとHIROKAZの奴、さっきからずっと俺の事をいじってくる。
「二人とも静かにしろよ」
KOUHEIが二人を注意した。
こいつもAに会いたくてソワソワしてんのかな。
今日はAを拓也から引き離なす。
KOUHEIにも触れさせない。
今日は戦いだ。
Aは、俺が守るから。
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神吉ひなの(プロフ) - ほんとに更新お願いします。いいところで止まってしまっているので、、 (2017年8月28日 14時) (レス) id: 8d3e88b876 (このIDを非表示/違反報告)
ふわり(プロフ) - きたの赤身さん» いえいえ!こちらこそすごく楽しませてもらってます!作者さんの文才に感心しっぱなしです!!笑これからも応援してます!!(*´∇`*) (2017年3月5日 12時) (レス) id: bbf1916b32 (このIDを非表示/違反報告)
きたの赤身(プロフ) - ふわりさん» コメントありがとうございました!凄い励まされたので更新頑張ります! (2017年3月5日 2時) (レス) id: 5637995c07 (このIDを非表示/違反報告)
ふわり(プロフ) - コメント失礼します!とっても面白いです!物語の世界に引き込まれました!!是非更新していただけると嬉しいです! (2017年3月2日 20時) (レス) id: bbf1916b32 (このIDを非表示/違反報告)
きたの赤身(プロフ) - 月苺さん» ありがとうございます!KOUHEIさんをブラックキャラにしていいのかと思いながら書いていたので(笑)、気に入って頂けてるなんて嬉しいです!更新頑張ります!! (2016年12月16日 15時) (レス) id: 5637995c07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きたの赤身 | 作成日時:2016年11月8日 3時