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俺にできること ページ22

『あきら君じゃなくて、山中君の事が好きかもしれない』
今になって、告白の返事の時に言われた言葉の意味が理解出来る。
Aの中には、GENがおった。
だから、"かもしれない"だったんや。
じゃあ、俺と拓也は、
Aにとってなんやったんやろなあ……。





「そんな噂聞いた事ないけどな……」
まさやんはラーメンをすすりながら呟いた。
今日、拓也は学校を休み、バンドの練習にも来なかった。
LINEも既読無視やし、電話も繋がらない。
バンドの練習を早めに切り上げた俺たちは、ラーメン屋で作戦会議をしていた。
「やっぱり、GENもAちゃんが好きやったんやな」
昨日あった出来事を聞いたまさやんは、GENがAの事が好きなのに気付いていたようだ。
「ウチのメンバーだけやと思ってたわ〜」
そういいながら俺を見る。
「お前と拓也がAちゃんを取り合ってたのは気付いてたんやけどな〜」
呑気に笑いやがって……!
やはり、この鹿は油断できない。
「で、どうすんの?」
険悪な空気を察したしげが口を開いた。
「明日も来ると思うか?」
確かにあんなに青ざめた顔の拓也見た事なかったし、相当心にダメージを喰らったに違いない。
「……俺が代わりにAを守るわ」
「お!略奪ですかあきら君?」
「違うわ!鹿は黙れ!!」
拓也がいないなら、俺が代わりにAの側にいてあげたい。
一番不安になってるのはあいつの筈やから。
あいつが好きなのは俺じゃないかもしれへんけど、
俺には、こんな事しか出来ないからな。








拓也君は今日も学校を休んだ。
やっぱり私のせいかな……。


「みーずーさーわ!」


話掛けて来たのは、拓也君の前の席の八木君だ。
「拓也、いつになったら学校来るのかなー」
八木君は、KEYTALKというバンドでドラムを叩いているらしい。ヤマサキ先輩が教えてくれた。
八木君も、フォーリミの誰かが流した噂について知っているのだろうか?
「どうしたの?」
でも、こんな素敵な笑顔見てたら聞けないよ……。
そういえば、拓也君が休んでからやたらと男子に話しかけられてるような気がする。



拓也君、戻ってきて……。

あきらかにバレてる→←気遣い



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神吉ひなの(プロフ) - ほんとに更新お願いします。いいところで止まってしまっているので、、 (2017年8月28日 14時) (レス) id: 8d3e88b876 (このIDを非表示/違反報告)
ふわり(プロフ) - きたの赤身さん» いえいえ!こちらこそすごく楽しませてもらってます!作者さんの文才に感心しっぱなしです!!笑これからも応援してます!!(*´∇`*) (2017年3月5日 12時) (レス) id: bbf1916b32 (このIDを非表示/違反報告)
きたの赤身(プロフ) - ふわりさん» コメントありがとうございました!凄い励まされたので更新頑張ります! (2017年3月5日 2時) (レス) id: 5637995c07 (このIDを非表示/違反報告)
ふわり(プロフ) - コメント失礼します!とっても面白いです!物語の世界に引き込まれました!!是非更新していただけると嬉しいです! (2017年3月2日 20時) (レス) id: bbf1916b32 (このIDを非表示/違反報告)
きたの赤身(プロフ) - 月苺さん» ありがとうございます!KOUHEIさんをブラックキャラにしていいのかと思いながら書いていたので(笑)、気に入って頂けてるなんて嬉しいです!更新頑張ります!! (2016年12月16日 15時) (レス) id: 5637995c07 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きたの赤身 | 作成日時:2016年11月8日 3時

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