元生徒会長と現副会長 ページ16
屋上から教室に戻る時、拓也君に生徒会室に行くように伝えた。
『私はこれを届けに行くから』
拓也君に拾った生徒手帳を見せた。
「終わったら、一緒に帰ろうな」
『うん』
放課後、2年生の教室に向かう。
『あの、ヤマサキセイヤさんはいらっしゃいますか？』
「ん？セイヤに何か用？」
『これを届けにきました』
生徒手帳を見せる。
「セイヤなら生徒会室に行ったけど、今は行かない方がええと思うで」
生徒会室って、確か拓也君がいる筈。
「俺がセイヤに渡しておくから……ってちょっと！」
「いい加減、図書室で何があったか教えてくれよ」
ヒロは、俺がご機嫌で図書室から戻ってきたのが気になったようで、そればかり聞いてくる。
「じゃあ、今から誰が来るか当てたら教えるよ」
「えっ？どうせ、セイヤでしょ？」
生徒会室の扉を開けたのは、金髪の男子生徒だった。
「失礼します！！」
「あきら、うるさい」
後を追うようにやってきたのは、背の高い男子生徒。
そしてもう一人は、山中拓也。
「やあ、初めまして。応募用紙を取りに来たんだよね？」
俺は山中君にライブの応募用紙を渡した。
「はい。あの、ウチのドラムも参加出来るんですよね？」
「うん。他校の生徒なら一人まで参加OKって決まりだけど、今年は三組も一年のバンドが出てくれるから、特別だよ？」
「ありがとうございます」
彼は深々と俺に頭を下げた。
「それに、彼女にもライブ見せたいでしょ？」
「……何の話ですか？」
山中君は頭を上げると、俺を睨み付けた。
「そんな怖い顔しないでよ。俺たちは似た者同士なんだから」
「……は？」
このまま山中君の素の部分を引き出そう。
「彼女にちゃんとしつけは出来たかい？」
「……あんた、聞いてたのか」
どんどん彼の顔が悪くなってくる。
水沢さんと一緒の時もその顔なのかい？
「先輩！」
走って生徒会に入ってきたのは寺田さんだった。
いいところだったのに、入って来られるのは残念だな。
「寺田さん、どうしたの？」
「今、セイヤさんがこっちに向かって……」
「よおおおおおへえええええええ！！！」
廊下から響き渡る怒号。
それは徐々に近くなり、次第に勢いを増す。
台風の如く、そいつは生徒会室に現れた。
「洋平、今日こそ返してもらうで！！」
現副会長のヤマサキセイヤ。
俺を何故か敵対視する二年生。
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神吉ひなの(プロフ) - ほんとに更新お願いします。いいところで止まってしまっているので、、 (2017年8月28日 14時) (
レス) id: 8d3e88b876 (このIDを非表示/違反報告)
ふわり(プロフ) - きたの赤身さん» いえいえ！こちらこそすごく楽しませてもらってます！作者さんの文才に感心しっぱなしです！！笑これからも応援してます！！(*´∇｀*) (2017年3月5日 12時) (レス) id: bbf1916b32 (このIDを非表示/違反報告)
きたの赤身(プロフ) - ふわりさん» コメントありがとうございました！凄い励まされたので更新頑張ります！ (2017年3月5日 2時) (レス) id: 5637995c07 (このIDを非表示/違反報告)
ふわり(プロフ) - コメント失礼します！とっても面白いです！物語の世界に引き込まれました！！是非更新していただけると嬉しいです！ (2017年3月2日 20時) (レス) id: bbf1916b32 (このIDを非表示/違反報告)
きたの赤身(プロフ) - 月苺さん» ありがとうございます！KOUHEIさんをブラックキャラにしていいのかと思いながら書いていたので(笑)、気に入って頂けてるなんて嬉しいです！更新頑張ります！！ (2016年12月16日 15時) (レス) id: 5637995c07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きたの赤身 | 作成日時：2016年11月8日 3時
