図書室と生徒手帳 ページ11
GENも私の事が好きなのかな……？
あの日から、ずっとそればっかり気になってる。
「Aー、おーい！」
ビックリして麻衣ちゃんを見る。
「A、私の話聞いてる？さっきから箸止まってるよ」
「あ、ごめん……」
考え過ぎて、お弁当全然食べてなかった。
「衣装のデザイン決まったから。衣装は寺田さんに作って貰うね」
寺田さんっていつも読書ばっかりしているクラスメイトの……？
「もう一ヶ月もないのに大丈夫なの？」
「大丈夫。寺田さんはコスプレのスペシャリストだから」
……スペシャリスト？
嫌な予感しかしないけど、もう逃げられないんだもんね……。
今日の拓也は子犬のような目をしていた。
「しげ、俺はどうしたらええんや……」
拓也は昼休みが始まってすぐ俺のクラスに転がり込んできた。
この間、ファミレスを出た後に何があったのか話してくれた。
「お前、GENがおるからって焦りすぎやねんて」
「だって、不安になるんやもん」
「俺と話してる時見たいにAの前でも振る舞ったらええやん」
「嫌や！こんなヘロヘロしてる所見られたくない！！」
ヘロヘロしてる自覚はあるんやな。
「だから怖がらせてしまうと思うんやけど、Aのリアクション見てると、どんどん意地悪したくなんねん……」
こいつ、もう駄目やな。
笑い堪えながら言うてるもん。
「執事なんかなったら、俺もうあかんと思うわ」
拓也の顔のにやつきが止まらない。
それを含め、Aが言っていたメイド&執事カフェが気になって仕方がない。
「それ、あきらもやるんやろ？」
「うん。今朝、あきらと森田さんめっちゃ揉めてたで」
もう忙しいな。バンドの事もあるのに。
すると、廊下を歩くAの姿見てるが見えた。
寺田さんはいつも図書室にいるらしい。
直接話をして、メイドの事考え直してもらえないかな。
別に、執事が見たいってわけじゃないんだよ？
本当にやりたくないし、GENに見られて馬鹿にされるの嫌だし……。
……ドンッ。
「痛っ！どこ見てんねん！」
『あ、ごめんなさい！』
男子生徒と肩がぶつかってしまった。
見るからに先輩だった。
「気を付けるんやで！」
先輩はふてぶてしい顔をして去ったいった。
『……あれ？』
足元を見ると、生徒手帳が落ちていた。
生徒手帳を開くと名前が書いてあった。
『……ヤマサキ、セイヤさん？』
寺田さんに会わないと、昼休みが終わっちゃう。
帰りに返しに行こう。
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神吉ひなの(プロフ) - ほんとに更新お願いします。いいところで止まってしまっているので、、 (2017年8月28日 14時) (
レス) id: 8d3e88b876 (このIDを非表示/違反報告)
ふわり(プロフ) - きたの赤身さん» いえいえ！こちらこそすごく楽しませてもらってます！作者さんの文才に感心しっぱなしです！！笑これからも応援してます！！(*´∇｀*) (2017年3月5日 12時) (レス) id: bbf1916b32 (このIDを非表示/違反報告)
きたの赤身(プロフ) - ふわりさん» コメントありがとうございました！凄い励まされたので更新頑張ります！ (2017年3月5日 2時) (レス) id: 5637995c07 (このIDを非表示/違反報告)
ふわり(プロフ) - コメント失礼します！とっても面白いです！物語の世界に引き込まれました！！是非更新していただけると嬉しいです！ (2017年3月2日 20時) (レス) id: bbf1916b32 (このIDを非表示/違反報告)
きたの赤身(プロフ) - 月苺さん» ありがとうございます！KOUHEIさんをブラックキャラにしていいのかと思いながら書いていたので(笑)、気に入って頂けてるなんて嬉しいです！更新頑張ります！！ (2016年12月16日 15時) (レス) id: 5637995c07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きたの赤身 | 作成日時：2016年11月8日 3時
